・ ページ43
・
Aが囚われてるとしたら、アイツらの寝床だろう。
半乾きの服を着て、海岸沿いでは目立つから森の中を抜ける。
「な、なあ、ほんまにここ通らなあかんの?」
崖を見つめてこーじが唾を飲み飲んだのは分かった。
でもここを登らねえと向こう側には行けないんだな。
「普通に海岸沿いは駄目なの?」
「ごめんね、あべちゃん。海岸沿いでもいいけど、今アイツらに見つかったら佐久間みんなを守ってやれる自信ねえんだわ」
まだ力が回復してないから、少しでも物に隠れられる森の中の方が良い。
匂いでバレる可能性が高いからこそ、身を隠せる場所を確保しつつ移動したかった。
じっとあべちゃんを見つめていたら、はあと大きな溜息。
やっぱり信用できないよねぇ。
「……落ちて死んだら一生恨んでやるからな」
フンと鼻を鳴らしたけど、あべちゃんは佐久間の肩をポンポンと叩いてきた。
え、これって連れて来てくれるってことでやんすか?
「ほら行くんだろ? 佐久間」
「あべちゃんっ!!」
「こりゃあ無事に生きて帰れたら、また宴ひらいてもらわなあかんな」
「肉!肉!」
にゃはは! なんだか気分上がってきたわ!!
出来るだけ危なくないルートを見つけて崖を登る。
意外と身軽ならうるは佐久間の見つけたルート以外でスイスイ登って行って、こーじもそれなりの運動神経のおかげか着いてきてるから、俺はあべちゃんに気を遣いながら慎重にてっぺんを目指した。
だいたい一時間程はかかったかな。
最後あべちゃんを下から押し上げてやって、それを先にいたらうるが引っ張りあげてくれた。
「っはあああ…はあ、はあ、」
「みんな無事だったねぇー」
「ちょいちょいっ、誰か俺も引っ張りあげてえなー!」
「あ、はいはい」
すっかりこーじのこと忘れたから、声に振り返れば片手がひょこひょこしてて、それをむんずと掴んで上へ放り上げた。
「あ、」
「ぬわああああっ! 俺いっつもこんなんばっかやーん!!」
ぴょーん、ばたり。
地面に顔面から落ちたこーじは鼻を真っ赤にさせて抗議してきたから「ごめんねぇ」と言っておくけど、とくに反省はしてないでやんすよ。
「あとはここを真っ直ぐ下って行けば、アイツらの寝床の真上に出るよー
」
「よし、ほんならもう少し頑張ろか!」
「Aさま、救出だー!」
「の前に、ちょっとだけ休憩させてよ」
.
1626人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます!一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます!一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間推し - お話が面白くて一気に読み進めてしまいました〜!!続きも楽しみです! (2020年11月21日 8時) (レス) id: b5372a6ba4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» ありがとうございます!!お話書かれてるんですね!?よし見に行かねば!! いえいえ彼への愛があれば素晴らしい作品のはずです!一緒に楽しんで書きましょうね(^^) (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» 鬼佐久間さんに是非惚れてください(笑)食べられて良いなんて言っちゃったら、今夜辺りに来ますよ?(笑)まだドキドキシーンがあると思いますが楽しんでほしいです!ありがとうございました! (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年10月24日 1時