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「らうる、らうる、」
「ん、なに？」
鬼達が康二さんに気を引かれてる隙を見て、らうるなら砂浜に転がってる康二さんの小刀を取れるんじゃないかと。
ちらりと視線を投げると、素早さは誰にも負けないよって言っていた彼は察しがついたようだ。
ひとつ頷くと、そろりそろりと私の背後に移動し身を屈めた。
「お前ら人間だろ。人間臭いなあと思って来てみたらこんなところに迷い込むとはな。何が目的だぁ？」
「目的なら、あなた達が民から奪った金を奪い返そうかなと」
「はっ！ 人間が？ 俺達から？」
ぶはははっ！ と急に腹を抱えて笑いだした鬼達。
誰かに似てるな、その笑い方。
て、今がチャンスと私は砂を蹴り鬼達の前へ出ると両手を大きく広げてアピール。
「そうだそうだ！ 民は困ってるんだ！ 金返せ！！」
「とか言いよるけど、その金をAかて持って帰る気満々やんな？」
こら康二さん、そこに触れてくれるな！
亮平さんも耳打ちされながら頷いて納得するな！
あんた達も似たようなもんだろ！
「ンなもんとっくに消えて無くなったわ。ちょうどこれから島を出て、調達しようとしていたとこじゃ！」
「なんだってぇ！？ 金がないっ！」
え、佐久間さま話が違いませんか！？
金銀財宝がっぽがっぽじゃなかったの？
「えらくがっかりしてるな。わかりやすいぞお前ら」
鬼さんの一人がやや呆れ気味に言うから、後の二人を見れば何とも言い難い顔をしてた。
金に目が眩んでるなお二人さん。
どこからかお前もなって聞こえてきそうだけど無視しよう。
「金は調達するとして、餌はここで手に入るな」
「餌？」
はて、こことは何処で？と首を傾げたその一瞬で、私が見ていた景色は逆さまになっていた。
「えええええっ！？」
「A！！」
「ああ、駄目だ。この人ほんとに桃姫なのか怪しくなってきた…」
どうやら私は鬼さんの肩に担がれてるらしく、大きな鬼さんの白い着物が視野いっぱいに広がってる。
「て、どこ触ってんの！？」
「おお！生きが良きかな！がはは！」
お尻触ってんじゃないよ！このデカ鬼！！
ジタバタしてたら、やけに楽しそうに笑ってるし。
「離せっ！」
「離すか。お前ほど上玉は久しいからのぉ」
「ぐぬぬっ」
どうする？どうする？どうしたらいい？
「康二さんっ！！」
あ、らうるの声だ！！
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ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (
レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間推し - お話が面白くて一気に読み進めてしまいました〜！！続きも楽しみです！ (2020年11月21日 8時) (レス) id: b5372a6ba4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» ありがとうございます！！お話書かれてるんですね！？よし見に行かねば！！ いえいえ彼への愛があれば素晴らしい作品のはずです！一緒に楽しんで書きましょうね(^^) (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» 鬼佐久間さんに是非惚れてください（笑）食べられて良いなんて言っちゃったら、今夜辺りに来ますよ？（笑）まだドキドキシーンがあると思いますが楽しんでほしいです！ありがとうございました！ (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年10月24日 1時
