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嫌そうな態度だったけど、話してる間もずっと鳴り続けていたお腹の音を聞いて仕方ないなと差し出された手を握り立ちあがる。
「着いておいでよ」
暫く歩くと着いたのは茶屋だった。
周りをみれば茶屋が何軒か並んでて、この通りは旅人が休憩する場所なんだなっと。
「お金ないんだよね？」
「はい」
言いたい事わかるよ。
上等な着物を着ているくせに文無しなんだ、やっぱり訳あり、関わりたくないなってとこだよね。
でももう遅い、もう関わってるからね？
キラキラの眼差し攻撃を仕掛けると、お兄さんは又もや大きな溜め息をつき、お店の中へ入るように指示された。
「じゃあこれつけて、台所へ行って調理を手伝ってきて」
渡された前掛けをつけて奥にある台所へ入ると、お兄さんによく似た女の人がお団子をコネコネしてて、手伝う前にそのお団子が食べたいと切実に思ってしまった。
その気持ちが伝わったのか女の人が「いらっしゃい」と言って、傍に寄ると粉で白くなった掌を見せられる。
ん？と首を傾げると、手を出してという意味だったらしくて、言われた通りに両手を前に出した。
「召し上がれ」
「いいの！？」
「ふふ、どうぞ」
あの黒いお兄さんとは大違いに優しさの溢れた女将さん。
ありがたやー、と両手を擦り合わせていたら流石にちょっと嫌がられた。
「美味しいっ！」
「でしょ？ この団子はうち"犬屋"の名物だからね。亡くなった爺さんが作ったこの団子なんだけど、なかなか売れなくて。それでうちの息子の亮平がちょっと味を足せば良いと言って出来た団子のおかげで商売繁盛よ」
「ふむふむ、そうなんですね」
すっごい語って下さるから三本目のお団子に手を伸ばしたら、バチンとその手を叩かれてその主を見れば噂の、
「亮平さんではないですか」
「こら何サボってんの？ 手伝いもしてないのに、何個団子食べる気だよ」
「だ、だって！ 腹が減っては戦は出来ないって言うじゃないですか！？」
死にそうなくらいお腹鳴ってたんだよ！
こんなに大量にあるんだから、一つ二つ三つ目も良いですか？
「駄目！」
「ぶぅっ！」
クスクス笑ってる女将さん、笑ってないで助け舟だしてください。
「そうねえ。この子、見た目良いし調理より呼び込みの方が向いてるんじゃないかい？」
「うーん、」
「はい！呼び込みやりまーす！ 」
ここで延々に団子作ってたら、頭の中も胃袋も団子で溢れかねないし。
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ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (
レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 佐久間推しさん» コメントありがとうございます！一気に読んでもらえて光栄です。続きもそろそろ終盤ですのでどうぞ楽しんでください(^^) (2020年11月22日 23時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間推し - お話が面白くて一気に読み進めてしまいました〜！！続きも楽しみです！ (2020年11月21日 8時) (レス) id: b5372a6ba4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» ありがとうございます！！お話書かれてるんですね！？よし見に行かねば！！ いえいえ彼への愛があれば素晴らしい作品のはずです！一緒に楽しんで書きましょうね(^^) (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - しーさん» 鬼佐久間さんに是非惚れてください（笑）食べられて良いなんて言っちゃったら、今夜辺りに来ますよ？（笑）まだドキドキシーンがあると思いますが楽しんでほしいです！ありがとうございました！ (2020年11月4日 9時) (レス) id: d7a99168d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年10月24日 1時
