頼れる寮長はめんどくさい ページ4
Aside
寮に帰ってからというもの
『女子力を上げる方法………』
談話室に置いてあったヴィル先輩が表紙の雑誌を手に取る。
内容は絆創膏が必須だとか、ちょっとした気遣いだとか、
『いやいや、簡単じゃん。』
そう思って、時間を持て余したなぁ、部屋かーえろ。なんて思って振り返った瞬間、
『んげほっ！！』
顔面を鷲掴みにされる。
ヴ「なにが簡単ですって？」
『ヴィル先輩っ？！か、顔痛いでふっ。』
そういうと手を放しながら、思いきりため息をつかれる。
『な、なんですか！だって私こんなに可愛いじゃないですか！』
そういってウインクを飛ばす。喜びなさいめったにない私のリップサービスよ。
ヴ「あんたね、顔面の良さ＝女子力じゃないのよ。」
『え、違うんですか？』
そういえば、びしっと指をさされる。
ヴ「まず！何よその洋服は？！豚がプリントされたＴシャツとか頭おかしいわっ！」
『えぇっ？！これ限定品ですよ？知らないんですか？！有名なブランド、農場GOGO！』
すぐに黙れという表情をされる。美形は怖い。もちろん私の方が美形だけど。
ヴ「次に、その真っ赤なハートのズボンはなんなのよ！」
『これは、ちょっと一目惚れしたっていうか………』
趣味最悪ね、なんて聞こえてますけど？ぼそっと言ってるけど聞こえてるわ。
ヴ「あんたねぇ、そんなんで本気で男落とせると思ってんの？」
『だって私可愛いし。』
そういうとまた顔面を捕まれる。やめてくれ。私の小顔がうらやましいのか。
ヴ「A、明日空いてるわよね？」
『放課後ですか？それなら空いてますけど。』
違うわ、朝からよと言われるので、学校ありますけど？と返せば
ヴ「明日は学校休むわよ。ポムフィオーレ寮長としてこんな寮生を外に出せないわ。」
私が洋服やらメイク道具やら一からプロデュースしてあげる、なんて
『いやいや大丈夫です先輩、私農場GOGOの服しか着ませんよ。』
と決め顔でかっこつければ、
ヴ「来なかったらアタシが退学手続きしとくから。」
『わ、悪い奴だっっ！！』
結局ヴィル先輩が私の部屋にあがって、農場GOGOの服を全部捨ててしまったのは別の話。
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肘 - え、好き…。神作品… (2023年1月7日 2時) (
レス) @page47 id: 0464914362 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - あー！！！失礼いたしました！！漢字間違って2回とも同じようなコメントをしてしまいました！！すみません！！ (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農場GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな？← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農業GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな？← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
よる - はわぁ！！オチが素晴らしいですね！！素直になれないのに心がキュウってしてムズムズしました！こう、くすぐったいんですよ(伝われ)読みやすくて面白かったです！素晴らしい作品を作っていただきありがとうございました！！ (2020年7月28日 1時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たこきんぐ | 作成日時：2020年6月1日 21時
