私はキノコ以下ですか？！【ジェイド】

綺麗じゃないと愛されない ページ26

Aside



………あぁ綺麗だ。



鏡に映った自分を見つめる。



母「ごめんねA………。私が雪を溶かせていたら………。」




謝る必要なんてないよ。私だって生まれてくる子にそういうんでしょ？




『大丈夫だよ、ママも気にしないで。』



＿＿＿＿ねぇ、なんで私たちは綺麗な顔してるの？




って昔先祖の顔写真が並んでいる部屋でそう母に問うたことがある。




＿＿＿＿私たちはヴィランだからよ。



＿＿＿＿ヴィラン？？？悪い人なの？？



＿＿＿＿Aは例えば気味の悪い生き物をみて近づきたいと思う？



＿＿＿＿ううん、怖いから嫌だよママ。



＿＿＿＿でしょ？私たちは嫌われる一族なの、だから見た目だけでも良くしないと人に好かれないのよ。


＿＿＿＿だからママも綺麗なの？



＿＿＿＿Aもいずれ綺麗になるわ。だから貴方こそ真実の愛を見つけなさい。






って叶わなかったね。もうここまできたら笑えてくるわ。




純潔を汚し、貴女に尽くします。という意味で雪の帝国で伝統的に着られてきたドレスは




『ウエディングドレスみたい………』



まぁウエディングドレスより簡易化されたものだけど。




『ママ、私ちょっと外出てきていい？？』



今日ももう夕方近く。逃げる意志なんてないってわかってるからだろう




母「えぇ、けど夜になる前には帰ってきてね。」




と返される。





ドレスを汚さないように気を付けながら外に出る。




『あの場所いってみよっかな。』




ルンルンとした足取りとは逆に、色々な思い出が詰まってるむしろ行きたくない場所へいってみようとする。




『タイミングよければ夕日が沈むの見れるかな。』




と、ワクワクしていた。

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