◇185.そのままでいいよ ページ42
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『(デカい……)』
洗濯して濡れたレオナ寮長の体操服を見て思った。
体格がいいと、こうもサイズ感が出るのか。
ラギー「あんたがそれ持ってると普通に太ももまで隠れそうなほどッスね」
『レオナ寮長って寝てばかりのくせになんであんなデカいんだろうな。
いや、寝ているからデカいのか？』
ラギー「寝る子は育つ？」
『寝る子は育つ』
顔を見合わせれば僕達は同時に吹き出す。
ラギー「オレもこれくらいデカくなりたいんスけどねー」
『僕からすれば十分デカいと思うけど』
ラギー「それはあんたがチビだから」
『あ"？』
ラギー「やっぱ食べる量ッスかねー？」
「でも食費がかさむんスよねー」とテキパキと洗濯物を干していくラギー。
正直、出会い頭に喧嘩売ってくるサバナクローの脳筋野郎が家事なんて出来るのだろうか、という勝手な偏見を持っていたが、そうでもなかったらしい。
『ラギーはそのままでいいよ』
ラギー「男としてデカい奴らに囲まれるのはいい気分じゃないんスよ」
『たしかに僕も見下ろされるのは気分悪いよ。
でもさ、僕はそのままのラギーが好きだよ』
ラギー「……」
『心置きなくチビって言えるかねっ！』
そう笑って言えばラギーに頭叩かれた。
ラギー「……ちょーっとドキっとしたけど、やっぱ無しッス」
『何が！？てか、痛い！』
ラギー「手加減しなかったからッスからね」
『こちとら女だぞ！』
男ならもっと手加減してほしいものだ。
女扱いは好きじゃないけど。
ラギー「あんたを見てるとイライラするッスよ、ほんと」
『そのまま頭の中が僕でいっぱいになっちまえ』
ラギー「……」
頭を抑えて痛みに悶えていると、ラギーが僕を何か訴えるような目で見ていた。
ラギー「あんた……それ、意味わかって言ってんスか？」
『だって僕を見てるとイライラするんでしょ？
それに君は僕に恨みを持ってるみたいだし』
ラギー「そ、それは……」
『なら、そのまま僕しか考えられなくなって、ストレスで可笑しくなっちまえ。
これが僕のさっきのげんこつの仕返しだ。バーカ』
下瞼を引き下げ、舌を出す。
するとラギーは僕は睨むが、すぐに耳を垂らして、しゃがみ込んでしまった。
ラギー「あんた、ほんと、ムカつくッス……」
『めちゃくちゃイライラしてんなー。
あ、その垂れた耳触っていい？』
ラギー「ダメ」
『チッ』
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冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (
レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ･･･ヤバいです！ (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年4月12日 3時
