◆178.体調管理 ページ35
リドル.
ケイト「リドルくん、最近どう?」
リドル「……最近?」
ケイト「調子とか」
リドル「別に。普通だよ」
副寮長の代理のケイトに用事があって3年生の教室に来てみると唐突にケイトに最近の事とか調子の事を聞かれる。
最近はレオナのオーバーブロットの件があってからは普段通りだと思うし、調子は……
リドル「(何故か昨日からぼー、っとするけど)」
ケイト「エースちゃん達が言ってたよ〜?
黙って壁の隅っこを見ていたり、目の前に違反している寮生がいるのにぼー、っとしてたり」
リドル「このボクがルール違反を見逃すはずがないだろう?」
ケイト「ん〜、自覚なしか〜」
リドル「さっきからなんなんだい」
昨日から皆ボクのことをおかしいとか言っているけれど、ボクは普段通りだ。
リドル「まったく、ボクのどこが変だと言うんだろうね?」
ケイト「えーと……リドルく〜ん?」
リドル「ボクは普段通りだ。キミもそう思うだろ?ケイト」
ケイト「ん〜、残念だけどそれはけーくんじゃないんだよな〜」
リドル「え」
よく見てみるとボクの目の前は壁だった。
ケイト「保健室に行った方がいいよ、リドルくん」
リドル「大丈夫だと言ってるのに……」
ケイト「リドルくんは気づいてないかもしれないけどさ、今のリドルくん、顔色悪いよ?」
リドル「……」
ケイト「Aちゃんも心配していたよ?」
リドル「!Aが……?」
ケイト「彼女を心配させたくないなら保健室に行こうよ。ついて行くからさ」
リドル「……いい。ボク一人で行く」
ケイト「休むんだったら連絡してね〜」
踵を返して、保健室に向かう。
……最近、気付いた事がある。
Aは、誰にでも優しいんだという事を。
……てっきり、ボクにだけ優しいのかと思った
保健室に辿り着き、扉を開けると、中には誰もいなくて。
自覚してしまうと、急に具合が悪くなってきた。
仕方ないから昼休みの間だけベッドを借りよう。
上着を脱いでベッドに腰掛ける。
リドル「(……風邪でも、引いたかな……)」
体調管理には気をつけていたはずなんだけどな
寮長が自分の体調を管理出来ないなんて示しがつかない。
ボクは布団に入って目を閉じた。
少し寝ればきっと治る。
薄れゆく意識の中、誰かが保健室に入って来る音がした。
『……』
視線を感じたが、ボクは意識を手放してしまった。
.
1156人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ・・・ヤバいです! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:冬雪 | 作成日時:2020年4月12日 3時