◆177.お前達のため ページ34
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『……なにやってんの、あいつ』
イヴ「さ、さあ……？」
中庭を歩いていると、デュースがいた。
正確にはデュースとハーツラビュルの生徒であろう男達がいた。
そして何故か、デュース以外の野郎共は地面に倒れていて、その中心で高笑いをするデュースがいた。
本当になにやってんだあいつ。
イヴ「デュースくん！」
『なーにやってんの？』
僕達が近づくと、僕達に気づいた倒れていた野郎共は即座に立ち上がって何処かへ逃げるように走って行ってしまった。
デュース「……あ、Aに、イヴか」
『君、なにやってたの？勝者の如く高笑いしていたけど』
イヴ「それにほっぺとか腫れてるよ？何かあったんじゃ……」
デュース「……」
デュースは何故か困ったように笑った。
デュースの頬は殴られたかのように腫れているし、手の関節からは血が出ている。
イヴ「ひとまず、何か腫れを冷やすもの持ってきた方がいいんだよね」
『だね。イヴ、悪いけどハンカチ濡らしてきてくんない？」
イヴ「わかった」
そう言って水道の方へ走って行ったイヴ。
僕は顔を下に向けているデュースの指を軽く握る。
『どうした？』
デュース「……」
『責めないから言ってみ？理由によっちゃ、さっきのは校長先生とかリドル先輩にはチクんないよ』
デュース「……さっきの奴ら、お前らのことを悪く言っていた」
『……』
デュース「何も知らないくせに��男とばかり一緒にいてビッチなんじゃねぇの？��とか、言ってたからつい、カッ、となって」
『ボコッちゃったかー』
僕はデュースの頭を撫でた。
『ありがと。僕達のために怒ってくれて』
デュース「……」
『これでどんどん優等生への道は遠くなっていくわけだな』
デュース「う"っ……」
『でも、デュースは優しいから、僕にとっては優等生だよ』
するとデュースはパッ、顔を上げる。
そしてヘラッ、と笑う。
デュース「そうか……」
『イヴが戻って来たらイヴにも事情を話せよ。あの子もあの子なりに君のこと心配してるんだから』
デュース「……わかった」
『それと……
僕らのことをビッチと言っていた奴を詳しく』
デュース「目が笑ってないぞ……A」
『ビッチと言われて不愉快なわけないだろ？覚悟しろよ名も知らぬ野郎共！僕達をバカにした事を後悔してやる！！』
そう言うと、デュースは笑った。
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冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (
レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ･･･ヤバいです！ (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年4月12日 3時
