◆3.前代未聞 ページ5
イヴ.
「まったく。勝手に開けて出てきてしまった新入生など前代未聞です！
はぁ……どれだけせっかちさんなんですか。
さあさあ、とっくに入学式は始まっていますよ。鏡の間へ行きましょう」
イヴ「新入生？」
『入学式？』
「貴方達が目覚めたたくさんの扉が並んでいた部屋です。この学園へ入学する生徒は、全てあの扉をくぐってこの学園へやってくるのです。
通常なら、特殊な鍵で扉を開くまで生徒は目覚めないはずなんですが……」
そして男の人が私達に近づく。
「……ん？貴方達……何故ズボンではなくスカートを履いているのですか？」
イヴ「何故と言われましても……」
『僕達もともとこの格好だったし』
「おかしいですねぇ。何かの不都合でしょうか？しかし��男子��たるもの、その格好で入学式に出るのは嫌ですよね？どうしたものでしょうか……」
イヴ「別に嫌ではないですけど……」
「は？」
『だって僕達��女��だし』
女の子の言葉にその場に静寂が訪れる。
男の人が固まっている間に私達は立ち上がると、我に返った男の人は一瞬で私達に詰め寄り、私達を足元から頭のてっぺんまで凝視する。
「ほ、本当に、女の子、なんですか？」
『いや、ただでさえこの状況に混乱しているっていうのに嘘をつける余裕なんてないよ』
「本当の本当の本当に？」
『え、うん……』
「本当の本当の本当の本当の本当の本当の……」
『しつこい！』
……
「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」
突然、男の人が発狂した。
「な、なななな、なんということでしょう！！馬車が女子生徒を連れてくるなんて！前代未聞です！！当学園初です！！あぁ……どうしたら……」
そして一人で何か迷い始める男の人。
なにこの人……怖い……
『怖い？』
イヴ「……まあ、うん……」
『大丈夫だよ。もしこの怪しい男の人が襲いかかってきても僕が守ってあげるから』
イヴ「でも……」
さっきからこの女の子に守らればかりだ。
……申し訳ないな、と思っていると不意に女の子の手が私の頭に乗った。
『んじゃあさ、僕が君を守るから、君は僕を守ってよ。そうすればお互い��大丈夫��でしょ？』
イヴ「……うん」
優しい人だな……
「……とりあえず入学式に向かいましょうか」
『結局入学式に出なきゃいけないのかよ……』
「文句を言わずについてきてください」
.
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冬雪(プロフ) - コメントありがとうございます。どうぞ次にお進みくださいな (7月15日 10時) (
レス) @page50 id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
さ - 嫌いに!!なるわけ!!ないだろ!!寮長!!続き読んできます！！！ (7月15日 8時) (レス) @page50 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るきあさん» コメントありがとうございます。見つけてくれてありがとうございます (2022年4月23日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - やっと見つけた！！！！！！！！！！！！！！！！！機械壊れて占ツク入れてから数ヶ月探してたけど見つかりました…応援してます…一から読み直します‼️ (2022年4月23日 17時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - はわわさん» コメントありがとうございます。ハマっていただけて嬉しいです。自分もここまでくるとは思いませんでした (2022年4月13日 0時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月23日 0時
