◆1.【シリウス】目覚め ページ3
イヴ.
……音がする
イヴ「(＿＿この音は……？)」
「やべえ。そろそろ人が来ちまうゾ。早いところ制服を……
うーん！！！この蓋、重たいんだゾ。
こうなったら……奥の手だ！ふな"〜それっ！」
刹那、黒だった視界に青い炎が映る。
イヴ「きゃっ！」
何かから放り出され、冷たい床に倒れ込む。
イヴ「……っ」
恐る恐る、目を開ける。
そこは私の部屋でも、見知った場所でもなかった。
暗い場所に淡く光る緑色の灯り。
どういうメカニズムなのか、宙に浮く棺桶のような物体。
そして、中央には大きな鏡。
「さてさて、お目当ての……
って、ギャァァァァァアアアアアアア！！！」
イヴ「ヒッ……」
「オマエ、なんでもう起きてるんだ！？
し、しかも女じゃないか！！なんで女がここにいるんだ！？」
イヴ「なんでって言われましても……」
……っていうか
イヴ「し、しゃべる狸！？」
グリム「誰が狸じゃー！！！！
オレ様は��グリム様��なんだゾ！」
イヴ「グ、グリムさま？」
グリム「まあいい。そこのニンゲン！オレ様にその服をよこすんだゾ！」
イヴ「え」
グリム「さもなくば……丸焼きだ」
イヴ「ま、待って待って！服って、全部！？この服を取られたら私全裸だよ！」
グリム「そんなの知るか！この際スカートでもいいんだゾ」
イヴ「(プライドってものがないの！？この狸)」
口から青い炎を吐きながら私に近寄る喋る狸。
体が、思考が、上手く動かない。
誰か
誰か……
誰かっ
イヴ「だ、誰か助けて！！」
刹那、一つの棺桶の扉が勢い良く開いた。
人影
その人影は棺桶から飛び降りると、此方に向かって来て、
勢い良く、喋る狸に、
『女の子の身包み剥がすってセクハラかよ！！！』
グリム「ふな"っ！？」
綺麗な回転斬りをキメた。
イヴ「えええええええええええええええ！！？」
突然起きた出来事にただただ驚く。
そして人影……私と同じ��女の子��は私の手を引っ張る。
『立って！』
イヴ「！」
『逃げるよ！』
深く被ったフードの下から見える瞳が私を映した。
グリム「コイツ！待つんだゾ！」
『誰が待つかグリム童話！』
グリム「オレ様を勝手に童話にすんな！」
喋る狸がまた青い炎を吐く。
私は女の子に手を引かれるまま炎を避け、棺桶だらけの部屋を飛び出した。
.
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冬雪(プロフ) - コメントありがとうございます。どうぞ次にお進みくださいな (7月15日 10時) (
レス) @page50 id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
さ - 嫌いに!!なるわけ!!ないだろ!!寮長!!続き読んできます！！！ (7月15日 8時) (レス) @page50 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るきあさん» コメントありがとうございます。見つけてくれてありがとうございます (2022年4月23日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - やっと見つけた！！！！！！！！！！！！！！！！！機械壊れて占ツク入れてから数ヶ月探してたけど見つかりました…応援してます…一から読み直します‼️ (2022年4月23日 17時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - はわわさん» コメントありがとうございます。ハマっていただけて嬉しいです。自分もここまでくるとは思いませんでした (2022年4月13日 0時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月23日 0時
