◆11.オンボロ寮 ページ13
イヴ.
帰って行く校長先生を見送り、私達は寝る場所と座る場所を確保するために掃除を始めた。
『イヴー、二階にベッドがあった！』
イヴ「なら寝れる場所確保だね」
『使われていないわりには水道とか通ってるし、お言葉に甘えて使わせてもらおうか。
あ、僕風呂場とか探してくるよ』
イヴ「うん」
そう言って地下に続いている階段を降りて行ったAちゃん。
私は窓の掃除をしようと虫食いだらけのカーテンを除ける。
イヴ「あ、雨……」
いつの間に降っていたんだろう……
ぼーっと見てると、
グリム「ぎえー！急にひでえ雨だゾ！」
イヴ「！！！！」
グリム「ぎゃっはっはっはっ！コウモリが水鉄砲くらったみたいな間抜けな顔してるんだゾ！」
イヴ「き、君……なんでこんな所に……」
たしか外に出されたはず……
グリム「オレ様の手にかかればもう一度学校に忍び込むくらいチョロいチョロい」
イヴ「(この学園の警備ってガバガバなのかな)」
『イヴー！風呂場とか見つけたよー……って』
グリム「んな��ー！？オレ様のことを蹴ったり殴ったりしてきた暴力女！！」
『人聞き悪っ！てか、それもこれも君が原因で起きた事じゃん』
『てか君凄い濡れてんじゃん』と何処から持ってきたのか、全てが古びているはずなのに綺麗なタオルを喋る狸、グリムくんに被せるAちゃん。
グリム「ふなっ！？」
『ほらほら、暴れないー』
グリム「なんだ！？いきなり優しくすんな！さっきまでオレ様に容赦なかったくせに！」
『飴と鞭』
グリム「��鞭��という言葉はトラウマでしかないんだゾ」
グリムくんの言葉にふと、校長先生の姿が浮かぶ。
すると、頬に水滴のようなものが落ちた。
イヴ「っ……うそ、雨漏り？」
『マジか。……あ、こんな所にバケツ発見……と、思ったら底抜けだった』
イヴ「じゃあ壊れてないバケツとか探そっか」
『そうだね。
ってことでグリム童話も手伝ってよ』
グリム「オレ様がオマエらの手伝いするわけねぇだろう」
予想してた返事が返ってきた。
グリム「てか、オレ様は童話じゃねぇよ！！」
『いーじゃん手伝ってよ。ただでさえ暗いから何がどこにあるのかまだ僕達理解してないし』
グリム「やーなこった。ツナ缶も出ないのに、タダ働きするのはゴメンなんだゾ」
『狸ってツナ食べんの？』
グリム「だからオレ様は狸じゃねー！！！！」
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冬雪(プロフ) - コメントありがとうございます。どうぞ次にお進みくださいな (7月15日 10時) (
レス) @page50 id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
さ - 嫌いに!!なるわけ!!ないだろ!!寮長!!続き読んできます！！！ (7月15日 8時) (レス) @page50 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るきあさん» コメントありがとうございます。見つけてくれてありがとうございます (2022年4月23日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - やっと見つけた！！！！！！！！！！！！！！！！！機械壊れて占ツク入れてから数ヶ月探してたけど見つかりました…応援してます…一から読み直します‼️ (2022年4月23日 17時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - はわわさん» コメントありがとうございます。ハマっていただけて嬉しいです。自分もここまでくるとは思いませんでした (2022年4月13日 0時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月23日 0時
