・（S） ページ16
．
sho side
最終日。大歓声の中、幕を閉じた。
ドキュメンタリー用の映像もしっかり撮ってこれから打ち上げ。
神「打ち上げだって」
紫『しょうがねーよ、今日ばっかりは』
神「明日行くって言ったの？」
紫『まだ』
神「なに？サプライズですか？」
紫『んー、まあそんな感じ』
1時間前に入ってたLINEを見て電話をかける。
＿＿《 うん！あ、でもこれから打ち上げなんだ…… 》
＿＿〈そうだよね〜飲み過ぎ注意だよ！ 〉
＿＿《 俺飲めないから大丈夫！笑 》
＿＿〈 あ、そうなのか！ 〉
心なしか元気がない気がした。疲れてるのかな。
" 紫耀！行くぞ！ " と声をかけられ、電話を切る。
《 遅くなっちゃうから寝ていいよ 》と言ったものの、
返ってきた言葉は〈 うん、わかった 〉……
ほんとは起きてて欲しいし、もっと言うと、LINEだって電話だって、Aちゃんからが欲しい。俺ばっかりな気がして寂しかった。
本当にAちゃんは俺のこと好きなのかな……？
「どうした？」
『……ん？』
「え、飲んでんの？」
『一杯だけな、』
「珍しい……なんかあっただろ」
『………お前やっぱエスパー？』
グラスを持ちながら俺のとこまで寄ってきたのはジン。
俺が思ってることを全て話した。
静かに話を聞いてくれたジン。
一口飲んで、テーブルに置く。
「なんだそんなことか」
『え？』
「要するに、気遣ってるってことでしょ」
『そうなのかな』
「お互い何も知らないからだよ」
『うん……』
「よし！今言え！明日行くって」
『えっまじ？』
「まじ。サプライズも良いけど今のAちゃんには言葉が必要だよ」
『言葉……？』
「安心する言葉。紫耀からの言葉だよ」
確かに、この3日間、これと言った内容もなく、ただ返信をするだけの日々だった。俺の親がライブ観に来たとか、彼女できたって言ったらすげー喜んでくれたこととか。 本人に何にも伝えてなかった。
Sおきてる?
ダメ元で送った、22:36。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 362人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：詠夢
| 作成日時：2021年5月25日 22時
