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通知欄に紫耀くんの名前が見えると心臓が反応する。
ドクンドクンと、脈を打つ。
私も仕事が終わって、家に着いて一息。
今頃頑張ってるね、名古屋最終日、思いっきり楽しんでね、紫耀くん。
ていうか、紫耀くん実家には帰ったりしたのかな？
ゆっくりできたのかな？そんな話は一切してなかった。
着信：平野 紫耀
20:57
……ブーブーとバイブ音がして携帯をとる。
〈 もしもし！ 〉
《 もしー！おつかれー！ 》
〈 お疲れ様！もうおわったの？ 〉
《 うん！あ、でもこれから打ち上げなんだ…… 》
〈 そうだよね〜飲み過ぎ注意だよ！ 〉
《 俺飲めないから大丈夫！笑 》
〈 あ、そうなのか！ 〉
《 うん。遅くなっちゃうから寝てていいよ 》
〈 うん、わかった 〉
《 ごめんね、また連絡する 》
〈 ううん！電話ありがとう 〉
《 じゃあね 》
〈 じゃあ 〉
プー、プー
通話終了画面を見つめながら思う。
私だけがこんなにも寂しいのかな。
まだまだ知らないことばかり。
紫耀くんのこと、何も知らない。
私、ほんとに彼女でいいのかな……
．
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年5月25日 22時
