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｢既読になんないから…｣
『たった今速報がはいりはした』
｢は？｣
俺が電話に出た瞬間、食い気味にAが変なことを言ってきた。
Aってたまに変なこと言い出すよね。
そこも可愛くて好きなんだけど。
『今日の城沢家の晩御飯は鯛めしです』
｢え｣
『ただの白米から鯛めしに変更されました。
中継が繋がっています』
そこまで言うとテレビ電話に切り替えられて
メンバーに画面が見られないように急いで壁に背をつける
｢なにどういうこと、会いに行っていいの？｣
『こちらの鯛めしには、魔女が煮たようなやばい色のスープがお供です』
｢…うわ何入れたの｣
キッチンで、オープンされた炊飯器を映してから
本当に魔女が作ったような色のスープが映し出される。
え、俺の記憶が正しかったら料理できるよねあなた
｢ね、なんで返信してくれなかったの｣
『ご覧の通り、ずっと鯛と戦ってた』
｢9時間も？買ったの？｣
『スタッフさんから頂いたんだ〜
ずっと使いたいって思ってたの、やっと使えた！』
内カメラにして、やっと顔を見せてくれたAは嬉しそうにはにかむ。
ふわふわしてるな、今日
｢すごい量じゃない？これ1匹？｣
『うん、おっきかった
人生で初めて捌いた。北斗、褒めて！』
｢……っ
すごいなぁ、捌くのって難しいもんね｣
なんか今日本当にいつにも増して可愛いんだけど
メンバーの視線を感じてるから一生懸命にやけを隠そうとするけど
『ね！』
って笑いかけられたら本当に、ダメ。
ジェスチャーや口パクでメンバーにからかわれて、画面に映らないスマホの後ろ側に
メンバーがニヤニヤ集まってくる。
｢無理、くんな｣
『え、なに？』
｢あ 、、いや｣
映らない位置で
メンバーに向かって払い除けるような手の仕草をするけど全く知らん振りで
楽しそうに俺とAの会話を盗み聞いてくる
｢ほくと、ほくと｣
｢なに｣
小さい声で樹が俺を呼んでくるから
Aにバレないように返事をすると
｢俺らが脈アリか確かめてやる！｣
親指を立てて｢任せろ｣なんて自信満々に言ってくるから
｢そんな簡単じゃないんだって｣
呆れてしまう。
｢北斗を悩ますくらいの女性だもんね！｣
｢ま、俺らもそれなりに場は踏んでるんで｣
嬉しいけどさ、きっと難しいよ。
6人がかりでもAは。
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れんり。(プロフ) - bbbさん» コメント気が付かなくて、時間が経ってしまっていてすみません。。とても嬉しいです、ありがとうございます！ (2021年5月3日 17時) (
レス) id: f1c4f19e3d (このIDを非表示/違反報告)
bbb - 凄く面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年3月15日 15時) (レス) id: 07513b1c51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんり。
| 作成日時：2021年2月26日 23時
