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Story13 ページ13
近くで見ると、その絵の繊細さがより
海の青を表現するために幾つもの色が重なり合って、それがさらに、キラキラと輝く波のように表現されていた。
思わず引き込まれて見ていると、
「綺麗だろ？」
…っ！
「わっ、」
ドサッ
急に聞こえた声にハッと顔を上げて後ずさり、そのまま足元にあった筆立てに引っかかり、俺は尻餅をついてしまった。
「悪い悪い、驚かすつもりは無かったんだ。ほら、立てるか？」
す、と差し出される手。
そこには柔らかな笑みを浮かべる男の人が立っていた。
俺は少し戸惑いながら、その手を握る。
ぐいっと引き起こされ、「っ、」そのままその人の胸に飛び込む形になってしまった。
「ご、ごめんなさ、」
慌てて離れるも、彼はにこやかな顔のまま俺を見つめている。
「怪我はねぇみたいで良かったよ、…見ない顔だな、中学生？」
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作者名：くるみ
| 作者ホームページ：http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=20000726
作成日時：2024年3月21日 12時
