０．ぷろろーぐ ページ12
♯
ざわざわとした昼休みの教室。
弁当を食べるものもいればゲームをする者もいる、なかなか混沌とした空間である。
この学校…花結高等学校は、自由な校風がウリだが、それにしたって無秩序すぎやしないかなァ、と澪は思う。
入学したての一年の澪でもそう思う。
この学校は制服もなく、澪が思い描いていたようなゲームの中の高校とは少し違うようだが、それにしたってなかなかの無法地帯だ。
かくいう澪も購買のあんパンを咥えたままゲームを堂々としているのだが。
向かいの席に座っている友人と話しながらゲームをするとはなかなか器用なものである。
あっ、と友人が思い出したように口を開いた。
「ん〜？まーくんどしたの〜？」
「そういや俺、彼女出来たんだよね」
友人、まーくんと呼ばれた彼には大した意図はなかっただろうが、澪にはそれがなかなかに衝撃的で、加えていたあんパンが口から落ちそうになった。
「え、まーくん彼女出来たの！？」
「おう、澪も恋人くらい作ったらどうだ？ 毎日が明るいぞ、恋するだけでも」
「ふーん…」
友人の幸せ自慢とも取れるような発言を軽ーく受け流して、澪はゲーム画面に視線を戻した。
画面に浮かぶ「YOU DIED」の文字。
澪ははぁ…とため息をついた。
もう彼とは遊べなくなるだろうな。
どうせそうなったら「ごめん彼女が…」とかいって澪になかなか付き合ってくれなくなってしまうのである。
そうやって澪と遊んで(サボって)くれなくなった友人は彼ですでに三人目である。
というか単純にうらやましいからそんな幸せ自慢はやめていただきたい。
澪だって恋に興味がないわけではないのだ。
ただ、「この人！」というような出会いがないだけである。
いやホントに。
決して澪がヘタレだとかウブだとか意気地なしだとかそういったことは無いのである。
決して。
この花結町には「恋神様」がいるという。
友人Aちゃん曰く「ここにお参りしたから彼氏できたんだよ！ BちゃんもCちゃんも彼氏できたんだって！」とのこと。
よーするに本当にご利益があるらしいのだが、どうにも胡散臭いような気がしてならない。
「女子の噂話は信じるな」という親戚の叔父さんの教えもある。
それに澪は根っからの無宗教なのである。
だが。
(そこでお参りすれば恋ができるのかなぁ)
そう、そう思ってしまうほどに澪は恋を求めていた。
が、まだまだウブでヘタレな澪が、そのことに気が付くことは無いのである。
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れいる(プロフ) - 葉月(もなか)さん» ご返信ありがとうございます！承知しました。何かございましたら遠慮なくご連絡くださいね。 (2023年2月18日 12時) (
レス) id: ffc533fb1a (このIDを非表示/違反報告)
葉月(もなか)(プロフ) - れいるさん» わざわざご連絡ありがとうございます！ まだタイミングをうかがってしまってやり取りができておらず…申し訳ないです。なるはやでお相手様と関係をしっかり組ませていただきます！ (2023年2月18日 11時) (レス) id: 5320652b44 (このIDを非表示/違反報告)
れいる(プロフ) - コメント失礼します、【恋神サマのイタズラ】主催のれいるです。恋のお相手との関係組みについて問題がないか、確認のためにコメント致しました。何か不都合がございましたらご連絡頂けたらと思います。よろしくお願いします。 (2023年2月18日 11時) (レス) id: ffc533fb1a (このIDを非表示/違反報告)
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