にひゃくななじゅうに。 ページ34
A 「ふぅ……できた! あら、国行は?」
浦島 「明石さんなら……ってあれ、居ない!」
後藤 「さっき大将に呼ばれてたぞ。なんか話がある、とかで。」
A 「んー、何かあったのかしらね。」
歌仙 「さて、そろそろ皆が菓子を取りに来る時間だろうからね、お皿を用意しておこう。」
浦島 「はーいっ!」
ここの本丸では、八つ時の時間になると厨に刀剣男士が訪れてお菓子を厨当番から受け取る、そんな仕組みになっている。もちろん強制ではないし、甘いものが苦手な方もいるわけで、もしお菓子が余っていたら、おかわりをしてくれてもおっけー!
この規則は、この本丸ができて一年ほどが経った頃、歌仙さんが考え出したものみたい。いめーじは購買の売り子、って言っていたけれど、私はよく分からなかったわ。
厨の壁にかけられている時計が、ぼーん、と鳴った。短針が三を指していた。
髭切 「今日は何かな〜?」
秋田 「わくわくしますね!」
包丁 「おっかし、おっかし〜!!」
今日も一番乗りはこのお三方。別名“八つ時隊”厨当番がお菓子を作り始めると、厨の外から中を覗き、今日のお菓子が何かを判断して、八つ時になるまで待つ、そんな三人だ。
髭切さんは自分の分と膝丸さんの分を、秋田くんや包丁くんは兄弟の分を貰って、嬉しそうに厨を出て行った。
歌仙 「国華、明石にこれを届けてくれるかい? 味見役をしてくれたお礼だとね。」
A 「わ〜すごい! よく作れますね、こんな細かそうなもの……」
歌仙 「主から貰った料理本を読み込んで、練習したんだよ。」
照れ臭そうに笑った歌仙さん。歌仙さんから渡されたのは、葵の形をした和菓子だった。ほのかに香る甘い匂い、けれども見た目は本当に葵で。本当に和菓子なのかしらと疑ってしまうほどだった。
歌仙さんは「あとで君たちにもあげるよ。厨当番の特権だ」と言ってくれて、私と浦島くん後藤くんは、声を上げて喜んだ。
私は、葵の和菓子をお皿にのっけて、国行の姿を探した。
778人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 碓氷時雨さん» なんですって?! ごめんなさい即刻直します!!本当にありがとうございます!そしてすいません! (2020年2月8日 21時) (レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - 「にひゃくろくじゅうに」の所で清光が清松になってますよ! (2020年2月8日 20時) (レス) id: d4ecd76fec (このIDを非表示/違反報告)
まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 愛が止まらない人さん» ありがとうございます!応援して頂けると本当に力になります!頑張りますね! (2020年1月13日 16時) (レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
愛が止まらない人(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!!頑張ってください!!!!! (2020年1月13日 10時) (レス) id: 9082f6abc2 (このIDを非表示/違反報告)
まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 絵里奈さん» ありがとうございます!受験も作品も、若いからこそ出せる熱量で頑張っていきます!今作品でも何卒宜しくお願いしますね! (2020年1月13日 8時) (レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月12日 21時