【刀剣乱舞】来派のお色気刀剣女士 柒。

にひゃくろくじゅうよん。 ページ26

清光 「何言ってんの、あんな人間が更生する訳ない！！ 主はお人好し過ぎんだよ！！ あの女のことだ、またAさんに手ぇ出すに決まってる！！」

白夜 「だから決め付けんなって言ってんだろ？！」

清光 「いーやそうに決まってる！！ てか何、主はあの女の味方してんの？ 俺たちの気持ちはどうでも良いの？」

白夜 「そんな事言ってないだろ？！ 清光たちの気持ち考えてるから、こうやって聞いてんじゃん！！」

清光 「聞くだけでしょ！！ 俺たちが反対しても、賛成するまで説得し続けるんだろ？！ ねぇ、そうなんだろ？！」

白夜 「ｯ……！」





　正解だった。
　だって、咲ちゃんのことを勘違いされたまま終わらせたくなかったから。咲ちゃんはちゃんと反省してて、Aちゃんに、皆に、謝りたいって思ってる。いい子なんだよ、彼女は。

　ただ、本当の愛を知らなかっただけなんだ。皆が彼女に対してどう思ってるのかは容易に想像できる。だけど、更生した咲ちゃんを見てくれれば、皆の気持ちも変わってくれると思ったんだ。


　＿＿＿人間は、更生できる。





清光 「黙るってことはそうなんだ。それって、俺たちの意思、有って無いようなものじゃん。」

白夜 「……違う。」





　違うんだ、違うんだ清光。
　＿＿＿いや、違わないか。結局俺は、皆の事を考えてなかった。


　嘘、考えてた。皆が幸せに暮らせる為にはどうしたら良いのかって。ずっと、考えてたんだ。ただ、俺の“皆”の中には、咲ちゃんも入っていて。









清光 「主は、俺たちのこと何にも考えてない。」





　清光の言葉が、グサリと胸に突き刺さった。こんな苦しい思いをしたのは、初めてかもしれない。

　色んな負の感情がぐるぐるぐるぐると回って、もうなんかよく分からなくなって、泣き出しそうになったその時、





A 「清光くん、それは違うわよ。」









　ふわっ、って、あったかくなった。

にひゃくろくじゅうご。→←にひゃくろくじゅうさん。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す