5話 ページ7
私が縋るようにスザクに抱きついていると、バツの悪そうな咳払いが聞こえてきて、はっと顔を上げるとそこには少し頬を赤く染めたルルーシュが立っていた
ル「風呂...借りたぞ。スザク、行ってこい」
そのルルーシュの声にゆっくりと私から体を離し、じゃあ行ってくるねとタオルを持ってバスルームに向かって行った
ル「.......」
貴『.......』
ル「.......」
貴『その...ごめん』
ル「謝ることは無い...が、二人きりでやってくれ。俺が居たたまれないだろうが」
貴『ふふっ』
ル「ん?何がおかしい」
私は知っている。ルルーシュは心配してくれているのだと。それは親友として、幼なじみとして、そして家族としてでもあることも。
貴『いーやー?ルルーシュにはいい人いないのかなーって思って』
でもきっとそれを言ってもルルーシュはまたちょっと顔を赤くして、そんなわけないだろとそっぽを向いてしまうだろうから敢えて言わない
ル「いい人...?騎士の話か?」
貴『バカルルーシュ。恋愛でに決まってるでしょ!』
ル「れ、恋愛!?...いや、俺はその、まだそういう人は...」
恋愛の話になった途端にごにょごにょ言い始めたルルーシュを盛大に笑ってやる
貴『あははは!いないんだ〜?ふ〜ん?あ!シャーリーは?この前デートしたんでしょ?』
ル「は?デート?...いや?していないが。というか俺とシャーリーはそういう仲じゃない」
貴『ルルーシュはそうでも、シャーリーは違うかもね』
ル「??どういうことだ」
ルルーシュの恋愛に対する鈍感っぷりもここまで来ると感心してしまう。シャーリー、君の想いはまだまだ彼の心に届いてないぞ...
と、心の中でシャーリーに哀れみの言葉を投げかけた
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作者名:ぴー | 作成日時:2019年3月1日 2時