27話 ページ29
結局ルルーシュは明日から学校だというのにブリタニアから帰国せず、私とスザクは心配でソワソワしながらも仕方なくそれぞれの家へ帰った
次の日、ルルーシュがその綺麗な顔に暗い影を落として学校へ登校してきた。
なんとなく声を掛けずらい雰囲気を醸し出していたルルーシュにはあえて触れなかった。
時は流れお昼休みの時間になったので、私たち3人はいつも一緒にお昼を食べる中庭に集合していた。
お弁当を広げてさぁ食べようという時に登校してからずっとだんまりを決め込んでいたルルーシュが開口一番、苦虫を噛み潰したような顔で謝ってきた
ル「.....すまない。スザク、A。俺ではシュナイゼル兄上を止めることは出来なかった...」
貴『ルルーシュ...』
ルルーシュが謝るという行為自体が珍しくて思わず次の言葉に詰まってしまう。
そもそも彼が謝る必要なんてどこにもないのに、ただただ悔しそうに私とスザクに頭を下げる姿に私はどうしていいか分からなくなってしまう
ス「ちょ、やめてよルルーシュ!僕が功績をあげたくて勝手に決めたことだし...。それに、君とAがすごく心配してくれてるのも分かってる。けど、それでも僕は行かなければならないんだ」
スザクはルルーシュの肩を掴んで真剣な瞳で訴えかける。ルルーシュはなおも悔しそうな顔をしていたがやがてその瞳に根負けしたのか、ふぅと呆れたようなため息をついた
ル「.....絶対に死ぬんじゃないぞ。死んだりしたら地獄の果まで追いかけて殺してやるからな」
ス「ああ...ルルーシュに地獄の果まで追いかけてこられたら逃げられる気しないからね。Aのためにも絶対に帰ってくる」
やっぱり止めることなど出来なかった。
それでもやっぱり心配で怖くて嫌で。
まったく味のしないお弁当を無理やり胃に流し込んだところでお昼休みが終わった
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作者名:ぴー | 作成日時:2019年3月1日 2時