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────今だって、私は親の気持ちがわからない。



勝手な決断に振り回されるけど、でも、それでいいのだと、いまなら思える。


彼らの成功も失敗も、一緒に背負ってやる。



その覚悟さえあれば。



────ねぇ、教えてよ、過去のわたし。



どうしてあのとき、そんな選択をしたの?



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
(白石)

服を着替えてから緋山先生とエレベーターに向かう途中、中学生くらいだろうか、悲しきかな、Aよりも背が少し高めの子が、エレベーターを降りてぱたぱたと駆け出した。



「藍沢先生、みーつけた!

久しぶりだね。

ねぇ、A先生どこ?」



腕に手を絡ませたのにはちょっとドキリとしたけど、すぐにそれを解く藍沢先生にほっとする。



「まだ1週間も経ってないだろう。

…あいつなら自販機だ」



A先生なんて呼ぶくらいだから、結構親しい仲なのかも。



いや、きっとそうだ、そうに違いない。



「あとできっちり説明してもらわないとねぇ」



そんな緋山先生の言葉を締めに、エレベーターのドアは閉まった。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
(藍沢)

「なんだ、こんな時間に」

「コンクール近いから点滴くる暇なくて、遅くなっちゃった」

「そうか…」



Aが少し彼女のことを気にかけていたのは、コンクールが近くて病院に来れていなかったからなのだろう。



「藍沢先生とA先生は?

まだいる?

ねえ、なんで二人とも脳外辞めちゃったの?」

「…辞めてはいない」

「じゃあまた戻ってくる!?」



俺は辞めたわけではないが、おそらくAはもう二度と────。



「さっさと帰れ、コンクールが近いなら尚更だ。

…あまりあいつに心配かけないでやってくれ」

「……これが聞きたかったんだよねぇ。

A先生のこと、ほんとに大切にしてるんだね」



思わず顔が上がる────が、すぐに画面に目を向けた。



「やぁっぱりここか…ほれ、大好きなA先生もご一緒だ」

「新海先生、その呼び方やめ…」

「A先生〜!会いたかった!」

「おおぉっう、分かったから離して…し、しまる…」



14歳に抱きつかれ、ギブギブ、と背中を叩く三十路前の女医。



「シュールだな」

「……あぁ」

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作品ジャンル:恋愛
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彩架(プロフ) - 3話の「始め」ではなく「初め」ではないですか? (2018年10月13日 23時) (レス) id: d02e226a01 (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - 話に話を咲かせる、ではなく、話に花を咲かせる、ではありませんか? -14cm-です (2018年9月28日 21時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - すいません、先程の書き込み、訂正させてください。「ステンド」ではなく、「ステント」ではありませんか? (2018年9月21日 17時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - -18cm-の京先生の考えてること、何個目かはわかりませんが…、「それは」の後の「、」が「,」になってます (2018年9月21日 17時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)
Blueheart - -18cm-の京先生が一番最初に考えてること、ステントグラフトになっています。ステンド、ではないです? (2018年9月21日 17時) (レス) id: d757884bbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayanel | 作成日時:2017年7月27日 12時

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