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さて、今更だけど、この二人の距離の近さは何だろう。
私も知りたい。
────藍沢先生、フェロー時代そんなにAのこと気にかけてたっけ?
いや、周りから見たら大切にしてるっていうのはバシバシに伝わってたけど、むしろ今は────。
────久々に再会した初恋の人を、ひたすらに追いかけてるみたい…。
私でさえこう思うんだから、みんなきっと感づいているんだろうな。
いやもうこれは、応援するしかない…!
藍沢先生、頑張ってください。
相手は超がつくほど鈍感な天然気まぐれ子猫ですから。
“また会うことがあったら”?
「……ねぇまって、A。
またってことはまさか…」
「さすが恵ちゃん、察しがいいねぇ」
そう言ってAは苦笑した。
「ごめんね。
私の配属、救命じゃなくて脳外科なの。
サポならこっち入れるとは思うんだけど…」
「はぁ!?
上は何考えてんのよ、Aは元々救命だったんだから戻すのが当たり前でしょ!」
緋山先生、ごもっともです。
忘れていた。
Aがオールマイティだってこと。
にしても、脳外科は藍沢先生を筆頭に優秀な人ばかりだ。
トロント大学の件、彼女は受けるのだろうか。
「私も救命でいいですって言ったんだけどね、ぜひ脳外科入ってくれって…。
人手不足の意味わかってないよね」
あーほんと分身したい!と言いながら刀印を組んでニンニンやってる。
癒しだ。
理事の決定には腹が立つが、彼女が来てから救命の雰囲気が柔らかくなってる。
「正式な任務明日からなんだけど、今日はこっちいてもいい?
時差ボケ抜けてないし、変に歩いたら迷子なりそうで…」
「全然構わないよ。
というかむしろ、いて欲しいな」
「ふふ、ありがとう恵ちゃん。
美帆ちゃんも後でいっぱい話そうね」
「あー!早く仕事終わんないかなー!」
くるくると椅子に乗りながら回る緋山先生に、Aと顔を見合わせて声を上げて笑った。
────おかえりなさい、A。
┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁
追記
お気に入り登録と評価、ありがとうございます。
たくさんの方に読んでいただけて光栄です。
次から視点が変わります。
視点が変わる前には、
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
この線を入れますので、読む際の参考にして下さいね。
ayanel.
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恵李 - こんにちは。恵李です。1年前からほとんど毎日見てます!続編よろしくお願いします!あの〜質問questionなんですけど、何歳ですか?私は華のJK16歳ですけど教えてください!! (2022年10月19日 22時) (レス) @page10 id: 18a46fedc8 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - ayanelさん» こんにちは… (2021年9月10日 11時) (レス) id: 9a04ef101c (このIDを非表示/違反報告)
レー - 質問というか聞いていいですか? (2021年3月8日 22時) (レス) id: 88b0f39677 (このIDを非表示/違反報告)
フラ - 作品を参考にしてよろしいですか?? (2020年9月11日 22時) (レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
あゆか(プロフ) - とても作品内容は面白く読ませて頂きました。一言申し上げるとセリフの前に名前を書いていただけると誰のセリフだか分かりやすくてもっと良い作品になると思います。素敵な小説ありがとうございました。 (2019年12月31日 0時) (レス) id: 8f8d498a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayanel | 作成日時:2017年7月25日 21時