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(藍沢)
現場にヘリが到着すると、ドアが開いて救命道具の入ったリュックを持った藤川が情報を伝える。
「白石と香坂、子どもは民家の中だ」
「わかった」
それらを受け取って走り出す。
途中、お産を促しているのだろう────緋山の背中が見えた。
その傍らにリュックを置く。
「緋山、使え」
「サンキュ。
…Aのこと、お願い」
「────ああ」
二人とも必ず救ってみせる。
「……来るならもっと早く来いよ」
口元に笑みを浮かべながらそう呟いた緋山の言葉は、俺には聞こえなかった。
「先生、こちらです！」
木材の上を渡りながら上へと登る。
そばには心底安堵したような表情のAが、目を輝かせてこちらを見ていた。
「平気か」
「出血多くて気持ち悪いだけ。
その子優先して」
思ったよりも状態は酷くなさそうで息をつく。
切り替えて白石が診ている子どものほうに目を向けた。
「意識レベル下がったの何分前だ」
「5分前。
100から300まで落ちた」
瞳孔を確認すると、瞳孔不同と対光反射の消失を起こしていた。
「脳ヘルニアを起こしてる」
「救出まで20分、病院までもつ？」
「…無理だな、ここで
「わかった」
まさしく阿吽の呼吸で指示を出すと、すぐに準備に取り掛かってくれる。
AはAで、俺が放り出したリュックからメスとドリルを取り出していてくれた。
「これくらいしか出来ないけど…」
「あまり動くな、背骨にヒビでも入ったら明日から車椅子生活だぞ」
「それは困るなぁ」
それらを受け取ったとき、冴島が民家に入ってきた。
「30代女性、救急車で搬送されました！
こっちに入ります」
「メスとドリル、そこに置いてあるやつを」
「はい！」
まだ患者について換気をしている白石に、声をかけた。
「何してる」
本人は驚いたように顔を上げた。
「お前が一番重い患者につきっきりでどうする」
それからは、すらすらと言葉を並べることが出来た。
「白石。
────指揮官になれ」
お前は仲間の能力をよく知ってるし、患者とその家族両方のことを考えて決断することもできる。
いま現場が求めているのは、“引っ張っていく人間”だから。
だから。
「────行け」
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恵李 - こんにちは。恵李です。1年前からほとんど毎日見てます！続編よろしくお願いします！あの〜質問questionなんですけど、何歳ですか？私は華のJK16歳ですけど教えてください!! (2022年10月19日 22時) (
レス) @page10 id: 18a46fedc8 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - ayanelさん» こんにちは… (2021年9月10日 11時) (レス) id: 9a04ef101c (このIDを非表示/違反報告)
レー - 質問というか聞いていいですか？ (2021年3月8日 22時) (レス) id: 88b0f39677 (このIDを非表示/違反報告)
フラ - 作品を参考にしてよろしいですか？？ (2020年9月11日 22時) (レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
あゆか(プロフ) - とても作品内容は面白く読ませて頂きました。一言申し上げるとセリフの前に名前を書いていただけると誰のセリフだか分かりやすくてもっと良い作品になると思います。素敵な小説ありがとうございました。 (2019年12月31日 0時) (レス) id: 8f8d498a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayanel
| 作成日時：2017年7月25日 21時
