Lump of Sugar.0 -角砂糖- ページ2
かつん。
ヒールが音を立て。
がた、がたんっ。
傍らの黒いキャリーバッグのタイヤから、悲鳴のような音が上がった。
おおっと、もう少し持ってくれよ、相棒。
久々に降り立った日本・成田空港からタクシーで少し。
飛行機の長時間移動は身体に堪える。
んーっと伸びをして、(腰が情けない音を立てたのは空耳だと思う)見慣れた白い建物を見上げた。
最後に帰ってきたのはたしか、報告だけをして去った2年前。
するりと、首元の短めのネックレスを撫でた。
─────お守りだ。
ルージュで控えめに彩られた唇が、自然に上がる。
さらりと薄茶の髪をかきあげながら、また一歩、歩みを進める。
またここで、みんなと。
口の中に小さく残っていたキャンディーを、こくんと飲み込む。
後味は、角砂糖のように甘かった。
「あれ、これ何味だったっけ?」
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恵李 - こんにちは。恵李です。1年前からほとんど毎日見てます!続編よろしくお願いします!あの〜質問questionなんですけど、何歳ですか?私は華のJK16歳ですけど教えてください!! (2022年10月19日 22時) (レス) @page10 id: 18a46fedc8 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - ayanelさん» こんにちは… (2021年9月10日 11時) (レス) id: 9a04ef101c (このIDを非表示/違反報告)
レー - 質問というか聞いていいですか? (2021年3月8日 22時) (レス) id: 88b0f39677 (このIDを非表示/違反報告)
フラ - 作品を参考にしてよろしいですか?? (2020年9月11日 22時) (レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
あゆか(プロフ) - とても作品内容は面白く読ませて頂きました。一言申し上げるとセリフの前に名前を書いていただけると誰のセリフだか分かりやすくてもっと良い作品になると思います。素敵な小説ありがとうございました。 (2019年12月31日 0時) (レス) id: 8f8d498a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayanel | 作成日時:2017年7月25日 21時