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数年ぶりに再開した幼馴染は、最後に見た時よりも遥かに大人になっていて驚いた。そう思ったのもあくまで容姿だけで、話を聞けば相変わらずの不運っぷり。家が全焼？そうはならんやろ。
ブラック企業にわざわざ飛び込んで少し痩せてしまっていたのが気がかりで、初めは食事の世話だけはしてやらねばと謎の使命感から始まったと記憶している。
常識を逸しているのは自覚しているし、普通の幼馴染の距離感では無い事も勿論。どこにええ歳した成人した異性の幼馴染の家の合鍵を作って世話を焼く奴がおるねん、と旧友の書記長様にも呆れた目を向けられたが、気づけばそいつも勝手に合鍵を作って俺が居なくともAの家に居た。どの口が言ってたんだと突っ込めば気まずそうな顔をされた。
それだけ放っておけない存在ということで俺達は納得した。
それが普通だという風に過ごせば、最初のうちは都度反抗していたAだったが最近では諦めて黙認したのか『ここ、私の家ですよ…』と小さく呟くだけになった。ふむ、聞こえんな。
おかえりと言えばただいまと自然に返ってくるようになった。
その関係を今更どう手放せようか。
「……グルちゃんと幼馴染の時点でAちゃんは詰んでるんよなぁ」
「大先生はよっぽど沈められたいらしいな」
「あ"！？待って待ってちゃうやん！どう考えてもグルちゃんに関わるってことは俺らのグループと関わって来る事になるんやから騒がしくなる事は想定内やん！？」
慌てふためく大先生に訝しげな視線を送れば、わざとらしく口笛を吹いて目を逸らされる。
「……まぁ、想定内と想定外やな。絆されてるのはAらしいが、些かあいつにお熱の奴が多すぎる」
傍で見守るのは俺だけで充分だろう？
そう言えば、再び大先生は「やっぱ詰んでるわAちゃん。ご愁傷さま」と失笑しながら煙草に火をつけた。お前もお熱の内の一人の癖に誤魔化すのが上手いな。
百歩譲って、グループの奴らはええわ。それ以外は排他的に。
おっ、と通知が鳴りスマホの画面を見た隣に座っていたトントンが低い声で呟く。続く言葉は予想だにしなかったが。
「A、今日はロボロと遊んでるな。ツイートしてるわ」
「彼奴また抜け駆けしてるやん。今度のしょーてんでいじめたろ」
「……聞いてないんだが？」
「…また秘密にされたんちゃう？それかロボロがAを口止めしたか」
哀れむように肩に手を置くなトントン。
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まる(プロフ) - 久々にこの手の類を見たくなって、極道に始まり、距離バグと脅威入手…団子侍様の独特で丁寧な小説を読んでしまうと、上質すぎて中々他のお話へ飛べませんw 楽しいお話をたっぷり読めて嬉しいです！今後も応援しております…！ (2023年4月10日 8時) (
レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - 冬野さん» 完結してから一番乗りの超絶早いコメントありがとうございます！冬野様には何度もコメントを頂いて本当に嬉しかったです！最後までお付き合いありがとうございました！ (2022年8月19日 1時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
冬野(プロフ) - わぁ〜！番外編までお疲れ様でした。すごく好きです。めちゃくちゃ好きです。ありがとうございました。大好きです。(語彙を失う) (2022年8月19日 1時) (レス) @page50 id: 017b983cf1 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - みひろさん» コメント＆ここまで読んでくださって本当にありがとうございます！正しく全員分の心の内だったりを細かく書いて最後に終わりたいな〜と思っております！完結はしましたがどうぞ最後までお付き合い頂けると嬉しいです♪ (2022年8月15日 14時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - 冬野さん» 冬野様 ご丁寧に、また思いの籠ったコメント頂き本当にありがとうございます。色んな方の反応やお声に支えられて無事完結できてホッとしております。今後とも何か作品をあげましたら是非宜しくお願いします！ (2022年8月15日 14時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：団子侍
| 作成日時：2022年1月30日 13時
