【wrwrd】距離感バグかよ 2

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今日も安定の残業！労基！見てる〜！？
へろへろぼろぼろの会社員が泣いてるよ！！

茶番はさておき、会議後にロボロさんに捕まったのが今日は大きかった。あれで作業が滞った、きっとそうだ。
更衣室でスマホを取りだしトトトと軽やかにメッセージを送った。

A我残業。主絶許。
ロボロさっきこってり絞ったつもりやったけどまだ足りんってこと?
A無理です。足りてます。ごめんなさい

送るんじゃなかった…。
返り討ちに合い落ち込みながらも着替えていれば、追加で"トントン家まで送るで？"と。それに丁重にお断りを入れてロッカーを閉めた。帰宅だ！

余談だが、トントンさんの家は会社と私(とグルッペン)のマンションの丁度間くらい。つまり通勤距離がめっちゃ近くなって嬉しい。おまけに帰ればトントンママが夕飯を作ってくれているという最高な体制が整っている。このままトントンさん家の子になりたい。

そういえば｢…おっ、大人を揶揄うなや！｣と謎に慌てたように小突かれるのだ。初心ですね。

今日の晩ご飯は何かなぁ。エビチリがいいなぁ。
短い帰路では大抵晩御飯のメニュー予想をしながら帰るのだが、今日は何故か幼馴染の事がチラついた。


『…元気かなぁ』


数年もの間離れていても平気だったというのに、ここ数ヶ月で完全に彼のペースに乗せられてしまっている。だから、会えないこの時間がとても違和感があって落ち着かない。勿論、煩い程に連絡は毎日来るけどそれとはまた違うっていうか…うん。
私と幼馴染の距離感が可笑しい自覚は結構あるんだけど。

会えないと寂しいって思っちゃうんだからしょうがないよな。
素直に伝えるとまた煩いだろうから口が裂けても言わないけど。

そんなことを考えてトントンさんの家まであと少し、という所で気づいてしまった。やだなぁ、普段は鈍感な方なんですけどね。

ロボロさんに送ってもらえば良かったかも、なんて。


1、2の3でグッと足裏に力を込めて数年ぶりに全力で走った。とにかくもうがむしゃらに、走った。

やっと見慣れたトントンさんのマンションのエントランスに駆け込めば、ほっと少しだけ安心して力が抜けた。
バタバタと勢いよく部屋の扉を開けたからか、トントンさんが｢おかえり。どうしたんそんなに慌てて、なんかあったか？｣と問いかけてきた。私は自分の息が整うのを待った。



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