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ut｢なんや君、最初の頃と大分印象ちゃうなぁ…。もっと大人しくて暗ーい子やなかった？｣
『……そういう鬱さんこそ、"僕"だなんて言って猫被ってるじゃないですか。…あと、ずっと会えなかったなんて言ってましたけど、監視してましたよね？』
2人して貼り付けた笑顔で腹の探り合いをしていると、私の言葉を聞いて彼は僅かに眉を顰めた
此処に来てから他の幹部にも同様に
監視の目は向けられていた事に気づいていた
彼らと仲良くなる度日毎にその目線は消えつつあったが、初めから今日に至るまでずっと1つの気配が近くからしていた____無論、目の前の男の気配が。
ut｢ほんま適わへんなぁ。やっぱり気づいとった？｣
『とても視線が熱烈で分かり易かったです』
そか、と頷くと手を離し少し私から距離を置くと
再び煙草に手を伸ばし長めに息を吸いこんだ
ut｢…俺はな余所者が嫌いやねん、やから君の事も両手放しで"はい仲間です。そーですか"なんて簡単に割り切れへん。
裏切って、裏切られて……そんなのが日常茶飯事やねん、極道っちゅーのは｣
今度は長く息を吐きながら呟く彼はぼんやりと空に登る煙を見つめる
『…怖いですか、信じることが。』
ut｢怖いで、むっちゃ。
そう思うくらいには彼奴らの事が大事やねん。…やからあんまし掻き乱さんといてくれるかな｣
…なるほど、つまり釘を刺しに来たのか
見た目とは裏腹に心底仲間想いなその姿勢に思わず目を見張った
『安心してくださいよ。…私は彼らに危害を加えることも出来なければ、裏切ってどうこうすることも出来ません。』
生憎そんな力、私は持ち合わせてない。
ut｢うん、知ってるで。それに君一人くらい、俺だけでどうとでもできる｣
『…なら、』
ut｢…でもな、彼奴ら悔しいけどAちゃんが来てから前よりも笑うようになったんよ。
…やからな、俺も覚悟決めなと思って｣
煙草を靴裏で消した彼と、
初めてきちんと視線が交わった。
ut｢今回ばかりは要らんって切り捨てるだけじゃ、納得してくれなさそうな奴らなんやわ｣
困った奴らやろ？と綻ばす彼は
私を監視していた頃の面影は一つもなく。
……そして何より彼の口から出た切り捨てという表現は、
今紡ぐはずだった私の言葉で。
__心を見透かされているような心地になった
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ぴく(プロフ) - 個人的に主人公の性格とか（全部）めっちゃ好きです！頑張ってください！ (2020年9月21日 9時) (
レス) id: 0dfcf80db5 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - レニさん» 読んでくださってありがとうございます！大先生のところは特に構成を練っていたのでそういって頂けてとてもうれしいです！ありがとうございます！ (2019年11月29日 22時) (レス) id: 8616f492be (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - しおんこさん» こちらこそいつも変な時間に更新してしまって申し訳ないです…しかし！コメントとっても嬉しいです！！頑張ります！！！ (2019年11月29日 22時) (レス) id: 8616f492be (このIDを非表示/違反報告)
レニ - すごく面白い…！チノくんとかうつ先生のところの話めっちゃ好きです！これからも読まさせて頂きます！ (2019年11月29日 17時) (レス) id: be3a21bb3c (このIDを非表示/違反報告)
しおんこ(プロフ) - 夜遅くにすみません！雰囲気めっさすきですわぁぁー！！まじごっとですぜェ…………！！ 更新楽しみにしてますぅぅぅぅ！！！ (2019年11月28日 3時) (レス) id: 32a4d591a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：団子侍
x他1人 | 作成日時：2019年9月10日 22時
