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「姐さんおはようございます!」
『おはようございます』
毎日決まってすれ違いざまにご丁寧にも此処の構成員の皆さんは挨拶をしてくれる。
「お嬢お加減いかがすか?相変わらず顔色が悪いっすね…」
「姐さん、若頭がショートケーキの差し入れを買ってくれたみたいです。どうされますか?」
『…そう。それでは上の苺だけでも頂きます、ありがとうございます』
…あの若頭はどうして懲りずにいつも甘味を差し入れてくるのよ。
それはひとまず置いておき、我々組は意外にも若い構成員が多く皆一様に"お嬢"や"姐さん"と呼んで親しんでくれていた。
人数も流石関西トップクラスの組であることもあってその母数は果てしないが、主に身の回りのお世話をしてくれる構成員の顔は見慣れてきた頃だった。
しかし最近妙に感じるのだ、僅かな引っ掛かりを。
zm「…ばぁ!ここでAを驚かしていくぅ!」
『びっっ……くりしたぁ…お願いだからゾムさん天井から突然出てこないで…』
zm「んふ、止められへん♪ にしてもどうしたん?何か変な顔してたで?」
『ううん…何でもないんです。ちょっと考え事してただけです』
zm「そう…。あ、っていうかまたお前敬語なってるやんけ。タメにしてって言うてるやんかぁ〜」
そこからは最早恒例と言っていい拗ねゾムが現れ、宥めつつ一緒にお話をすることに。
『ゾムさんは今日お仕事は?』
zm「おっ俺!俺もう終わってねん!凄い?」
『うん凄いです』
一言褒めると撫でてと言わんばかりに腰を屈め頭を差し出し余っている私の右手を自らの大きな手で掴んで乗せていた。そのため成すままに頭を優しく撫であげると「へへっ…」とはにかんだ顔を見て心打たれる。
…同い年、いや恐らく歳上の筈なのにこの子供のような愛らしさは一体どこから来るのだろう。
os「あっ!ゾム何でAに撫でて貰ってるん!ずるいめう」
俺も撫でて〜と近寄るのは最近まで警戒心の塊だったオスマンさん基いマンちゃん。
部下数人を引き連れてるってことはまだお仕事残ってるのかな?と推測しつつも同様に差しだされる頭に手を伸ばす。お疲れ様です。
os「めう〜」
zm「オスマン珍しく引き連れて仕事してるんやな」
os「俺はいつでも真面目やよ…。おかげで疲れたわ。あ、ゾム後で部屋に来いってグルッペンが呼んでたで」
zm「ゲッ…まじか」
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ぴく(プロフ) - 個人的に主人公の性格とか(全部)めっちゃ好きです!頑張ってください! (2020年9月21日 9時) (レス) id: 0dfcf80db5 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - レニさん» 読んでくださってありがとうございます!大先生のところは特に構成を練っていたのでそういって頂けてとてもうれしいです!ありがとうございます! (2019年11月29日 22時) (レス) id: 8616f492be (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - しおんこさん» こちらこそいつも変な時間に更新してしまって申し訳ないです…しかし!コメントとっても嬉しいです!!頑張ります!!! (2019年11月29日 22時) (レス) id: 8616f492be (このIDを非表示/違反報告)
レニ - すごく面白い…!チノくんとかうつ先生のところの話めっちゃ好きです!これからも読まさせて頂きます! (2019年11月29日 17時) (レス) id: be3a21bb3c (このIDを非表示/違反報告)
しおんこ(プロフ) - 夜遅くにすみません!雰囲気めっさすきですわぁぁー!!まじごっとですぜェ…………!! 更新楽しみにしてますぅぅぅぅ!!! (2019年11月28日 3時) (レス) id: 32a4d591a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:団子侍 x他1人 | 作成日時:2019年9月10日 22時