私の家族3【BROTHERSCONFLICT】

八節 ページ25

※少ししんどい内容があるので注意してください。
読むのは自己責任でお願いします。





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シュウの家までの道のりで私たちは一言も話さなかった。





気遣ってくれているのか、何か考えているのか。





そんなことより。





何で襲われたのか。





誰に狙われたのか。





「………入らないのか？」





「え？」





「部屋」





「あ、ああ。うん、入るよ」





考え込みすぎてシュウの家についていたことに気づかなかった。





「…………………アンタさ」





「ん？」





「＿＿＿＿いや、何でもない」





言い淀んだシュウは眠い、と一言残し自室に消えていった。





「疲れた…」





私自身もシュウに貰った部屋に入る。





疲れ切ってしまってお風呂に入る気力さえなくて、ベットの端に座ってぼーっと空気を見つめる。





ああ、またこの感じ。





黒い靄というか、得体の知れない物体が喉の奥につっかえて息苦しいような。





暗い何かにジワジワと浸食されて、内側から黒く染まるような、そんな。





無意識に机に置いてあるカッターに手が伸びる。





何度も何度も赤い線を残す。





あのときと同じ感情に支配されている事に、この方法しか思いつかないことに嫌気がさす。





何も。





私はあの時から何も変われていない…っ！！





そうしていると携帯が震える。





画面を見ると風斗からのLineで。





『姉さん元気？この間会ってからもう随分経つんだけど？僕明日オフだから10時にここの喫茶店で待ち合わせね。姉さんが来るまで待ち続けるからね。じゃあ、明日。』





「勝手なんだから…」





風斗の事だから待ち続けるっていうのは嘘じゃない。





行かなきゃ、か。

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