七節 ページ24
「俺らは逃げたヤツらに聞いてみるわ」
「悪い」
「ハッ素直に礼を言うとか気持わりぃ」
「お礼はたっぷり貰うから覚悟しててね」
「ああ」
そう言って無神の2人は音楽室を出ていく。
その場に残ったのは私と、シュウだけだった。
無言で近づいてくるシュウの顔は歪んでいて、怒りと悲壮が滲んだ表情だった。
口元を覆っていたガムテープをゆっくりと外してくれた彼はとても険しい顔をしていて。
「平気だよシュウ。大丈夫」
「……なわけないでしょ何言ってんのあんた」
縛られていた手足も解放してくれて、手首に跡が付いているのを見てより一層顔を険しくした。
「大丈夫、何もされてない」
「…あのさ、何もされてない訳な」
「本当よ。何もされてない」
「………」
しばらく私の顔を見つめたシュウは深いため息をついて。
「帰るぞ」
その一言だけ言って立ち上がった。
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苑歌(プロフ) - アルムさん» 100票目取ってしまいました!!好きな作品だから嬉しいです。更新まだかまだかと毎回毎回見てます笑。 (2020年5月15日 13時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - マレさん» わあぁ嬉しいです!ご期待に沿えているかはわかりませんが...(笑)引き続きよろしくお願いします!! (2020年5月15日 13時) (レス) id: 9fec9f9c9f (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - 苑歌さん» お心遣いありがとうございます(泣)これからもよろしくお願いします (2020年5月15日 13時) (レス) id: 9fec9f9c9f (このIDを非表示/違反報告)
マレ(プロフ) - こういう感じの話を探してたんです!!ディアラバもブラコンもどハマりしてた時期あったので嬉しいです!!続き待ってます(・ω<) (2020年5月14日 13時) (レス) id: dbfa7fe28a (このIDを非表示/違反報告)
苑歌(プロフ) - 面白いです!2つとも好きなのでサクサク読めました!応援しています!無理はしないでくださいね。 (2020年5月13日 10時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルム | 作成日時:2018年11月24日 22時