脳はクラクラ、負才でバラバラ - (非)日常編 - 36 ページ2
時計を眺めて、立ち上がる。まだ約束には15分以上前だけど……少々準備も必要だろうから、早めに出ることにしよう。
瀀「……移動するなら、一応一緒に行かないか。疑われるのも面倒だ」
彼も私が立ち上がると同時に立ち上がり、私に声を掛けた。
咲「海津くん。……うん、勿論。あっ、でも少し倉庫に寄りたいんだけど……」
瀀「あぁ、構わない」
こうして、私たちは食堂を後にした。
☆
咲「えーっと……確か、ここら辺に……あっ、あった」
瀀「ヘアゴムか」
咲「う、うん。銭湯なら結ばないと駄目かなって」
有象無象に置いてあるヘアゴムやヘアピンの中から、なんとなく桃色の物を選びポケットに入れた。
咲「バスタオルとかって持っていった方が良いのかな……」
私が呟いた時だった。
モ「むーん！その必要はないむよ〜！」
咲「ひゃっ……モノイム……」
瀀「またお前か……」
私がタオルが並べられた棚に手を伸ばした時、白と黒のアイツが隙間から飛び出してきた。
モ「むっ、ひどい言われようだむ〜。折角ボクの厚意で用意しておいてあげるっていうのに、失礼な生徒たちだむ……」
しょんぼりとでも言いたげに下を向くモノイムだが、学園に爆弾なんて仕掛けておきながら何が厚意だと言うのだか。
そんな不機嫌な私たちの視線が刺さったのか、モノイムはそそくさと消え去っていった。
瀀「なんなんだアイツは……」
咲「味方な訳ないけど……完全に見放してるわけでもないみたい、だよね」
私たちはさっきまでモノイムがいた位置を呆然と見つめて、首を傾げた。
咲「ま、まぁいいか……モノイムを信じて銭湯の方にいこう」
瀀「そうだな……」
なんだかはっきりしないまま、私たちは銭湯へと向かった。
☆
銭湯の前につくと、お皿を洗っている組と見張り組以外はもう揃っていた。
マ「銭湯なんて、初めてです……！」
蓮「私も久々かも！なんか楽しみー！」
崇「オレ、クラスで一番クロール早かったんだよねー！」
蛍「えぇっすごーい！ほたちゃん、そこまでプール得意じゃなかったなぁ」
紫「な、なんで泳ぐ前提の話をしてるんスカ……」
わいわいと盛り上がる一行。私も銭湯なんて何年ぶりだか分からない。
朧「うわああ!!遅刻遅刻！！」
導「まだ時間あるから大丈夫だけど……」
階段の方から後片付けをしていた三人の声が聞こえてくる。その声を同じく聞いたのであろう見張りの二人もこちらへと歩いてきた。
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桜子(プロフ) - そなさん» コメントありがとうございます✨ここまで読んでいただけてとても嬉しいです！次週から裁判編へと突入していきますので、今後とも楽しんでいただけたら幸いです♪ (2023年3月25日 17時) (
レス) id: ec8bf151a4 (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - この作品を知ってここまで一気読みしてしまいました…。すごく面白いです、これからも頑張ってください！ (2023年3月23日 22時) (レス) id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おーすりー | 作成日時：2023年3月11日 9時
