きゃ！どんどん強くなっちゃう！２ (ページ49)

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私はやっと元いた場所へと腰を下ろした

「おつかれ」

『…ありがとう』

まさか声をかけられるとは思わなかった
マチは足を組んだ座り方で私を見上げていた

「あいつら単純だから相手するの疲れるでしょ」

『全くよ。相手したくてしてたわけじゃないけどね』

お気の毒さまとマチは言った
なんだか窺うような視線を合わせると構わずじっと見てきた

「思ったよりまともな女で安心した」

『ゾルディック家の長女はどんな極悪卑劣な悪女かと？』

私は息を吐き出すように笑った

「団長の扱いが酷いだけだってわかっただけ、他の奴らにはそうじゃないから」

『あなたは怒らないの？ノブナガみたいに』

そう聞いたら、一瞬マチの目が揺らいだ
そして今度笑ったのはマチの方だった

「あんたが団長を避ける理由がなんとなくわかるから」

『それはありがとう』

「でも見ていて気分良くない」

『それは悪いと思ってるけど、悪いのはクロロの方だもの』

何かを隠し、それでいて狙うような視線を私は忘れない。それがなにか突き止めない限り、私は自分の行いを悪いと思わない

「あんたには団長や私たちの気持ちなんてわからないだろ」

『あはは、わかってもらおうなんて思っていないくせに、か弱いフリなんて似合わないわよ』

私はマチの言葉に笑いながら返した
別に真剣に言ってるわけじゃないだろう、少し嫌味を混ぜながら軽い口調で伝えたかっただけ
嫌味で返せばマチも笑っていた

「あれ、仲良しになったの？やっぱり気が合うと思った！」

シャルナークが近くに来た
マチがハンター試験の時に話してた勘の強い子か

『シャルの言った通りになったね』

「なに？私のこと話したの？」

「ハンター試験の時にちょっとね」

『勘の強い仲間がいるんだって教えてもらったの』

「ふーん」

2人でシャルナークを見上げる

「こっちに来たのは、これからご飯行かないか誘いに来たんだ！マチも来た方がいいよ、おもしろいものが見られるから」

「なにそれ？」

シャルナークは私を見てウインクをした
爽やかだな
それでノブナガがお昼に来るのを察した

私が旺盛な食欲を発揮するのを見たノブナガは確かに面白いだろうな

『私は行く、ノブナガに奢ってもらわなきゃ』

そう言って私もシャルナークにウインクをした

マチはよく分からないけど行くことにしたらしい

「じゃあ、行こっか！」

そう言ってシャルナークとコルトピ、ノブナガ、ウヴォーギン、私とマチはご飯を食べに外へ出た