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食べ疲れて眠くなってしまったアルカとカルトをお母様が寝室へと連れて行く

お父様は自分の部屋へと戻って私の仕事の調整をしてくれるようだ

お爺様はキルアとお風呂に行って、ミルキは食後のデザートとお菓子を抱えて自室にまた篭りに行った

私も部屋に戻ろうと席を立つと隣にイルミがいた
どうやらついてくるみたいだ。

『さっきの、助かっちゃった。実はちょっと大変だったんだ』

もう他に人はいないけど、なんとなくイルミにだけ聞こえる声でコソッと話す

「やっぱり。なんで黙ってるの?無理して仕事で何かあったらどうするの?もう少し自分のことだけ考えてよね」

うう、心にグサグサくる。
自己管理のできない姉でごめんよお
弟が助け舟を出してくれると分かっていて自分はヘラヘラしてるだけでごめんよお

『頼っちゃってごめんねえ…。家族にお願いされると断れないの』

盛大なため息を吐かれた

「あのさぁ、それで姉さんになにかあったら皆んな責任感じると思うんだけど」

『そうなんだけどさ〜』

「親父も母さんも無神経だと思うけどさ、断ることは悪いことじゃないでしょ」

わあ、さすがゾルディック家長男しっかりしてる。
的確なご指摘ありがとうございます

『はい。次はがんばる』

「うん。そうして」

こんな会話を毎回しているが、改善されたことはまだない。
頑張るのよ私。負けるな私。


そんな流れで私のお部屋のソファでくつろぐイルミ

執事が持ってきたハーブティーを2人で飲みながら他愛もない話をして夜を過ごす

そろそろ寝ようかなと席を立つとついてくるイルミ

『姉さんはもう寝るよ?』

「うん」

『イルミは寝ないの?』

「寝るよ?」

『?』

「?」

2人で首を傾げる

『一緒に寝るの?』
「そうだけど?」

なんで少し食い気味なの
なんで私の洗面所にイルミの歯ブラシセットがあるの

疑問は尽きないけど、まあいいや

『そっか』

「うん」

一緒に歯を磨いて、ベッドに潜り込んだ

春先のまだ冷える頃、しかしイルミの体温は私より低いのだ

「姉さんは家族の中で1番温かいよね。子供のキルアとかよりもずっと」

『湯たんぽ代わりにしてる?もしかして』

私を正面から抱きしめるイルミ

「多少ね」

この状態で多少もなにもないのでは?と思いながら久しぶりに誰かと眠る心地よさにウトウトする

『やっぱり、安心するね…』

間も無く眠ってしまった

「おやすみ姉さん」

イルミも温かさに誘われて眠りに落ちた

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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年5月18日 20時

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