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街の夜カフェでディルとコーヒーブレイクをしていると、お爺様がやってきた
「夜にコーヒーなんて飲んだら眠れなくなるぞ」
『一杯だけなら平気だよ』
そういいながらお爺様もコーヒーを頼んでいる。
トイレはあっちだよと教えてあげると、そこまでガタ来らんわいと怒られた。コーヒー飲むと頻尿になるから心配したのに
コーヒーを飲みながら、依頼主から聞いたことを話すお爺様
予想の通り、依頼主からすれば弔い合戦のつもりだったが、ヒソカにうまく使われてしまったようだ。
「ところで、お前がディルを出すとはな」
隣で腕を組んで目を閉じているディルを見た
「相当の手練れか」
『家族抜きにしたら、トップクラスに強い人だったよ。でも、私が仕事以外では戦わないこと伝えてたら逃がしてくれた』
「賢明じゃな、金にならんなら尚更じゃ」
お爺様の言葉に同意してため息を吐いた
私の顔を見て黙っているお爺様
『お爺様、私ってどれくらい強いの?』
自分と相手の力量くらい測れるけど、他の人の意見も聞きたい
少し考えて口を開ける
「家族で言えばシルバの次じゃな、イルミと僅差でお前の方がちと強い」
『そっかあ』
「お前からすれば嬉しくないだろうがの」
『じゃあ私お父様かお爺様と結婚しようかな』
思い詰めた顔のわりに何をふざけたことを言うのかとお爺様は笑った
こっちは真剣なんだけどな
「ハハハ!可愛いことを言ってくれるな、いつかお前が嫁いだときが辛くなる。」
『私しばらく結婚どころか恋人だってできないわよ』
ブー垂れながらコーヒーに移った自分の顔を睨みつける
「まーだ縁談断られたこと気にしてるのか?爺ちゃん達がコテンパンにしてやったろう」
いやまあ、傷つくこと言われたりもしたけど、命取られるほどではなかったんじゃないかなって思う
それこそお爺様さっきの言葉そのまま返したいよ金にならん殺生しまくってたじゃん
イルミに至っては私の結婚自体大反対で全員殺そうとするから困ったものだった
「ディルにも慰めてもらったんじゃろ?元気だせ」
ポンポンと肩を叩かれる
家族はみんな優しい
でも本当にこのままでいいのかな?
『私やっぱりこのままじゃいけないと思うの!』
ガバッと顔を上げて声を張り上げた私にディルも驚いて目を開けた
『私決めた!実家を出るわ!』
「「…」」
決意を固めたAを前に、2人は長男の姿を思い浮かべる
前途多難な予感
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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年5月18日 20時