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夏休み前、最後の授業という授業は数学だった。















何度感謝したか分からない神様にまた、ありがとうと心の中で呟く。














「Aちゃん、教科書貸してくれたお礼なんだけどさ」













「いい、いい!ほんと、存在してくれてるだけで、ご褒美だから」
















お礼をさせて欲しい、そう言われるのはあれから何度かあった。












その度にこう言って断っていて、初めは「なにそれ」と笑ってくれていた宮舘君だけど、だんだん断る事すらも申し訳なくなってくる。
















「はは、でも、俺もそんなに断られると傷付くんだけど?」













「ご、ごめん」













「あのさ、…俺がAちゃんと出かけたいって言っても、だめかな…?」
















え、と口に出してしまう前に手で抑えて、ばっと顔を見ればはにかんだ顔の宮舘君と目が合った。















「…えっ、と、」













「夏休み、どこか遊びに行かない?」












そ、それは、ふたりで…?












「二人で」














心の声を読んだかのようにふふっと笑ってはっきり言葉にしてくれるから、急に心臓が暴れ出す。













あまりの急展開に、頭がついていけない。












「、いいの…?」













遠慮がちにそう言ってみれば「俺がお願いしてるんだけど」と笑う。











宮舘君が私と遊びに行きたいと思ってくれてるなんて、奇跡だ。












「嬉しい、行きたい」














何度も首を縦に振れば、良かったと安心したように笑うから、また胸が高鳴った。















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バンビ(プロフ) - 葉月さん» 葉月様、コメントありがとうございます。これからも楽しんで頂けるように頑張ります。これからもよろしくお願いします。 (2022年4月22日 16時) (レス) id: 0059ecb2b1 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 本当に話一つ一つ大好きです。これからも応援しています!無理になさらないように自分のペースで頑張ってください♡ (2022年4月22日 15時) (レス) @page49 id: e15b346611 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2021年12月4日 22時

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