第４７話 狡い ページ49
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五条「物事を深く考え過ぎ。それに加えて自分の事となると途端に卑屈になる。もっとゆとりを持たないとこの御時世、息苦しくて歩けなくなるよ」
「ゆとりも何も、事実は事実で…」
五条「はい卑屈ー！」
「痛っ！今度は何ですか！！」
五条「ネガティブな発言する毎にデコピンって言ったよね？」
「初耳ですけど！？」
横暴、という言葉がこの人にはピッタリだとこの短時間で思った。思わず溜め息を吐く。
それぐらい五条先生は意味が分からなくて、なのに放つ言葉一つ一つに私の何かが揺らぎそうになる。
五条「Aは強くなるよ。最強の僕が言ってるんだから間違いない。その力を仲間を守る為に使おうとは思わないの？」
「仲間……」
「僕が言いたかったのはこの事なんだけど」と後から付け足すように呟いたのを聞き、返答に困ってしまい何も返せなくなる。
それと同時に今朝に会った彼が『気にしない』と言ってくれたのを思い出した。不器用なりに気遣ってくれたのがよく伝わってきて、言わせてしまった自分のずるさを知った。
五条「まっ、取り敢えずAは自分の気持ちに素直になる所から始めた方がいいね」
本当は、心の何処かで分かっていたのだと思う。
優しい彼等ならこんな私でも嫌な顔一つせずに迎えてくれるのだろうと。本当に、優しい彼等だから。
…美化し過ぎたな、嫌な顔はしてくるか。
「……迷惑を、掛けても…良いんでしょうか」
五条「掛けない人の方が僕は恐ろしいよ」
仮に全てを打ち明けたとしても、それでも私を肯定してくれると都合良く思っている辺り、私は正真正銘の馬鹿でずるい奴だ。
でもそれ以上に、私に気付かせたこの人も、
「……ずるいです」
五条「大人はみんなずるいよ」
今だって私の考えてる事を見透かしたように笑うのだから、最強の名は伊達じゃない。
この人にはどんなに頑張っても勝てる気がしない。というかそんな気すら起きないけれど。
「…先生、最後に一つだけお願い聞いてもらっても良いですか？」
五条「フッフッフッ…僕にお願いなんてAも良い勘してるね」
「先生にしか頼めないので」
五条「このグットルッキングガイ五条悟先生に何でも言ってみなさい！」
「目隠しを外した顔が見てみたいんですけど」
五条「そろそろ高専戻ろうか」
「あれなんかマズい事言った？」
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ばる - えー覚えてくださってるんですか!ありがとうございます(^ ^*)少しでも作者さんの励みになっているなら嬉しい限りですよ(*´ω`*) (2020年7月28日 20時) (
レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 見覚えのあるお名前と顔文字だと思ったらどちらも読んで頂いてるなんて…！！コメントとても嬉しいです！ありがとうございます。誠心誠意更新していくので宜しくお願いします！ (2020年7月27日 17時) (レス) id: 619558bbc0 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 作者さんの別作品（銀/魂）も読ませていただいている者です。呪/術/廻/戦もすごく好きな漫画なので嬉しいです！どちらの作品も楽しみに待ってます(*^^*) (2020年7月26日 11時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊ひな | 作成日時：2020年5月18日 23時
