番外編 幼き日の思い出 ページ49
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「_ん、__ちゃん、…きて___Aちゃん!」
「うわぁっ!?」
「フフッもう朝よ?今日もお稽古あるんでしょう?
そーちゃん先行っちゃったわよ。早く起きなきゃ」
突然体を揺さぶられ何事かと思い体を起こすと横には笑ってるミツバ姉がいた。
いつもはいない筈の人物がいて疑問に思うも自分がいつもよりも長い時間寝てしまいそれによりいつもより遅く起きてしまったことを理解する。
「ごめんなさい」と謝ると気にしないでと頭を撫でてくれるミツバ姉について行き遅めの朝食をとる。ミツバ姉の作る料理は全部美味しい。たまにもの凄く辛いけれど。
稽古に遅れることはさほど問題ではない。どうせ昨日と同じ素振りを延々と行うだけだけだし今から走って行ってもまだ十分に間に合う時間は残されている。
総悟のことだからマヨ方さんにちょっかいを出すための準備でもしているのだろう。ああ見えて彼が努力家なことはつい最近知った。
「お稽古、大変?」
「全然!むしろ緩いくらいですよ!もう少しキツくても私なら余裕です!!」
「そうなの?Aちゃんが平気ならいいの。ただ最近帰ってくるのが遅いから無理してるんじゃないかって心配で…」
「心配なんてそんな!それに私、近藤さんに褒められたんです。『強くなったな』って。だから大丈夫です!」
お茶碗片手に私が言うと良かったと安心した顔を見せてくれた。上っ面で言うのではなく心の底から心配してくれたのが伝わってきてなんだか照れ臭い。
「でもね、Aちゃんは女の子なんだから。無理はしちゃダメよ?顔に傷でもついたら大変だもの」
「…顔に傷がついたらダメ、なの?」
「折角可愛い顔してるのに傷がついたら悲しいじゃない」
「…男の勲章みたいでカッコいいって総悟がマヨ方さんに言ってた」
「Aちゃんは女の子でしょ」
よく分からないけどミツバ姉が悲しむのは嫌なので顔に傷はつけないように気を付けようと思う。
楽しい時間というのはあっという間に過ぎるもので名残惜しいが2人っきりの時間はここまで。手短に用意を済ませ「行ってきます!」と元気よく言うと「行ってらっしゃい」と手を振り返してくれた。
そういえばこの辺に新しく甘味処ができたと近藤さんが言っていた。今度ミツバ姉を誘ってみよう。
美味しいって喜んでくれるかな。あの笑顔が見れるならなんでもしよう。
そんな妄想を浮かべては口角が自然と上がってしまう。早く帰ってミツバ姉に会いたいな。
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柊ひな(プロフ) - 桜さん» 面白い……!?そう言って頂けるとお世辞だとしてもとても嬉しいです!更新頻度がバラバラで申し訳ない限りなのですが、私の出来る範囲で頑張っていこうと思います!コメントありがとうございます! (2019年5月4日 0時) (レス) id: de18b107bf (このIDを非表示/違反報告)
桜 - コメント失礼します。初めて読まさせていただきましたが、すごく面白いです!更新頑張ってください! (2019年5月2日 18時) (レス) id: 7ff3846d52 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 折角お誘い下さったのに本当にごめんなさい!!!!!そんな私がこんな事を言うのはおこがましいと分かってはいるのですが、また別の機会に誘って下さると嬉しいです。長ったらしくてすいません。 (2019年4月27日 21時) (レス) id: 105b197957 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 軽く調べて見たのですが、まぃさん!素晴らしく可愛いですね!(見た目の清楚さが特に)だからこそド素人の私が書いてしまうとキャラ崩壊が半端じゃなく事故作品にしてしまう気がして、ミリアさんに迷惑をかけると思うんです… (2019年4月27日 21時) (レス) id: 105b197957 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - お誘い下さりありがとうございます!銀魂恋愛合作!!是非ともご一緒にやらせて頂きたいのですが、私自身たくっちさんの動画を拝見した事がなく、名前なら知っているのですがご期待に添えるようにはできないと思います。 (2019年4月27日 21時) (レス) id: 105b197957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年4月17日 22時