【銀魂】今日もお江戸は平和です 2

第五十訓 ページ3

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総悟の"面白い見せ物"発言に興味があったのかついて来た三人。総悟を先頭に如何にも怪しい事が起こりそうな道を通る。

因みにこの通りは、"裏社会の住人の社交場"と呼ばれており、厄介事もしばしばある所。


何処に連れて行く気なのか、私にはもう十二分に理解出来ていて、噂でよく聞いていたし見回りがてら来たこともある。つまり仕事絡みのこと。


気になるものが多いのか、途中途中で立ち止まる神楽ちゃんの腕を引っ張りながら歩いて着いたのが、地下闘技場の煉獄関。



先程まで見ていた女子格闘技なんて可愛いものではなく、ここで行われているのは正真正銘の殺し合い。

廃刀令のこの御時世に侍が稼ぎ口を探すのは簡単ではない。命知らずの浪人達がお金欲しさに斬り合いを演じているのだ。

真剣での斬り合いはそうそう見れるものではない。そこに賭けが絡むとなると色んな人が飛びついてくる。


現に今、目の前のリング上ではそれが行われている。



「明らかに違法じゃないですか。沖田さん、Aさん、それでも役人ですか」

「役人だから手が出せないの。人の欲は権力の大きさに比例するものでね、此処で動く金は莫大すぎる」



「いやぁ、参った参った」と言うと目つきが変える旦那。面白い見世物では断じてないし、笑って済ませられるものでもない。私もこの件を始めて知った時は流石に顔が引きつった。



「幕府も絡んでるっていうのかよ」

「ヘタに動けばウチも潰されかねないんでね。これだから組織ってのは面倒でいけねェ、自由なアンタがうらやましーや」



総悟のその言葉に頼み込んでいると思われたのか、私達の為に働く気はないと旦那が言い切る。実際頼んでいるのだが。


もちろん断られるのは想定内だ。だから敢えてそれを無視し、まずは煉獄最強の闘士"鬼道丸"を探れ、とアドバイスをする。明らかにイラッとしているが、まあこれも想定内。



「心配いりませんよ。こいつァ俺達の個人的な頼みで真選組は関わっちゃいねー。ここの所在は俺達しか知らねーんでさァ」

「だから旦那、どうかこのことは土方さんや近藤さんにはご内密に。よろしくお願いしますね」



口元に人差し指を当て私が言い切る頃には、盛大に溜め息を吐き歩き去ってしまったが、彼らのことだ、早速取り掛かってくれるに違いない。


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