【銀魂】今日もお江戸は平和です

第三十二訓 お姫様捜索篇 ページ33

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「あーあつい。なんで真選組(おれたち)の制服ってこんなカッチリしてんだ？」

「…この制服考えた人、呪い殺しても罪に問われないですよね」



自販機でコーヒーを買う土方さんに「私にも買って下さい」と頼み、電柱に凭れ掛かりながら呟く。コートを脱ぎ、腕をまくってるのに暑い。死ねってか、死ねって言ってんのか。


「問われるわ」と言いながら私の分も買ってくれた土方さんにお礼を言って、投げ渡されたコーヒーを一気に飲む。心なしか涼しくなった…訳ないだろ。冬早くこい。



「おまけにこのクソ暑い中人探したァよ。もうどーにでもしてくれって」

「そんなに暑いなら夏服つくってあげますぜ、土方さん…」



ドゴォォ！という音と土方さんの悲鳴が聞こえた後、振り返ってみればこんなに暑いのにきっちり制服を着てる総悟が。見てて暑いから早く脱いでほしい。



「あぶねーな、動かないでくだせェケガしやすぜ」

「あぶねーのはテメーそのものだろーがれ何しやがんだテメー！！」

「なんですかィ。制服ノースリーブにしてやろーと思ったのに…」

「ウソつけェェ！！明らかに腕ごと持ってく気だったじゃねーか！！」



こんな暑いのによくやるとホントに思う。暑さのせいで二割増しでイライラするけれど。暑くないのと問いかければ「暑い」と。じゃあなんで着てんの。


総悟が提案した夏服、というかただのロッカーになれる服(両袖がちぎれている)を土方さんに勧めていたが、悪ふざけが生み出した産物は着ないと断られていた。

あれは着ないわ、どんなに暑くてもあれは着ない。



「なんでィノリわりーな。Aさんにもさっき断られたし。聞いてくだせェよ土方さん。Aさんが暑いって言うからAさんの為に作ってあげたのに、いざ作ったら着ねェなんて言い出すんですぜ」

「そんなダサいモン誰も着ねーわ」

「おーう、どーだ調査の方は？」

「「……」」



近藤さんの声に振り返って見れば、いつもの隊服ではなく袖が千切れた、あのロッカーの服を着ていた。


…なんで普通の顔してあの服を着れるの？



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