第十八訓 イボガエルの護衛篇 終 ページ19
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「…焚き火?」
「春だってのにまだまだ寒いですもんねィ」
土方さん達は部屋で会議中。これからの警備体制等について話し合っているらしいが、参加する気になれなかったので外を散歩していた。
その時にカエルを木に縛り付け足元に火をつけてる総悟を見つけたのが数秒前。ドS怖…だからといって止める気は微塵も起きないけれど。
「ガマ油って知ってる?カエルから取るっていうアレ。このカエルからも出てくるかな」
「試してみます?あ、でも鏡ねーや」
「何してんのォォォォォ!!お前ら!!」
小石をカエルに投げていれば話し合いは終わったのか土方さんの登場。土方さんの問いかけには総悟が敵をおびき出して一掃するための作戦だ、と答える。
「貴様こんな事してタダで済むと…もぺ!!」
「早い話、真選組にいるのは近藤さんが好きだからでしてねぇ。でも何分あの人ァ人が良すぎらァ。他人の良いところ見つけるのは得意だが悪いところは見ようとしねェ。
俺や土方さんとAさんみたいな性悪がいて 、それで丁度いいんですよ真選組は」
性悪は余計だが、カエルに木を突っ込みながらあまりに真剣に話すので黙って聞いていると「もっと焚け」と土方さん。性格悪いな、嫌いじゃないが。
口に木を入れ過ぎて何を喋っているのか分からない。そんな焚き火も十分暖まってきた頃、カエルの顔をなにかが掠める。
「天誅ぅぅぅ!!奸賊めェェ!!成敗に参った!!」
姿を現したのはマスクをした攘夷志士共。遅めの登場にそろそろ焚き火にも飽きていた為、丁度良い。
敵に向け、三人で刀を構える。足を踏み出そうとした時、後ろから近藤さんの声が聞こえた。
「まったく喧嘩っ早い奴等よ。三人に遅れをとるな!!バカガエルを護れェェェェ!!」
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「近藤さん目が覚めたんですね、良かったです」
「あァ、すまないな」
「いえいえ、詫びは団子10本でどうでしょう?」
笑いながら言えば苦笑で返された。それは一体どういう意味なのか疑問であるが、敢えて聞かないでおく。
「AさんAさん、夜にカエルを火炙りすると霊的な何かが夜迎えにくるらしいですぜ」
「…嘘つかないで」
「俺ァちゃんとした儀式した後にやったから大丈夫ですけど、もしかしたらAさんには今晩…」
「土方さん今日一緒に寝てもいいですか」
「はぁっ!?」
「この後のお風呂も付いてきてもらっていいですか」
「ばっ、…死ね!!」
「なんで?」
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柊ひな(プロフ) - サヤ&アキさん» 紅桜篇は書いてません!書く予定もないです。紅桜篇で真選組が登場するのは劇場版で、中嶌単体で出す案も考えたのですが無理矢理感が出ると思いやめました。吉原炎上篇も同じ理由で書く予定はなかったのですが書かないと新キャラ二人の出る機会がないと思い書きました。 (2021年3月3日 11時) (レス) id: 7c8f4bb7ef (このIDを非表示/違反報告)
サヤ&アキ - 紅桜編ってどこですか? (2021年3月3日 0時) (レス) id: a63af908e0 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 黒華さん» 私の紛らわしい言い方で気を遣わせてしまいすみません…不快だなんて全く思ってないです!わざわざ応援までありがとうございます(泣) 更新頑張ります! (2020年5月20日 17時) (レス) id: 3fe6b67371 (このIDを非表示/違反報告)
黒華(プロフ) - この間のコメントに不快を感じさせてしまっていたらすみませんm(*_ _)m物語シリーズを作者様が知っていたことが嬉しくて『おぉ!!』って思ったんです。銀魂な感じが出ている作風でとても好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月20日 15時) (レス) id: 0ab52dedef (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - 黒華さん» そりゃ丸パクリして使われてたらゾワッてしますよね…笑 (2020年5月20日 15時) (レス) id: 3fe6b67371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2019年4月6日 23時