27 鳴り響く携帯 ページ28
Aside
あの後私達は、1度自身の家へと帰った。
そのままあの空間に居座るというのは、とてもじゃないが出来なかった
私が自宅に戻り、眠りについた頃だろうか
携帯の通知がうるさくなったのは。
翌朝、続けて鳴り響く着信音に思わず目が覚めた。
眠い目を擦りながら、携帯を手に取る。
液晶画面から漏れ出る光が、容赦無く目を刺激する
そんな中目に入ってきたのは、としみつと表示された画面。
なんだか嫌な予感がした。
急いで着信に出る
«もしもし?A?»
«もしもし、どうしたの»
«えっと、落ち着いて聞いてな?»
«、うん»
«俺らの盗撮された写真が、炎上してる»
«え、?»
そんな
«多分Twitter見ればわかると思うんだけど、こないだ出かけた時に»
«撮られてたっぽい»
«...»
«A?大丈夫?»
«あ、ごめ...大丈夫»
«ひとまず俺、この後動画あるから一旦切るけど»
«後でちゃんと話そう»
«うん、わかった»
«教えてくれてありがとう、撮影前にありがとうね。頑張って»
«うん、ありがと。じゃあ...また後で»
電話が切れると同時に、身体から力が抜けた
目の前の画面を見つめ、Twitterのアイコンを凝視する
気になって開きたいという気持ちと、怖くて開きたくない気持ちが葛藤する
「はぁ...よし」
深呼吸をして
そっと画面に触れ、Twitterを開いた
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作者名:ぬん。 | 作成日時:2022年5月4日 21時