16 お泊まり ページ16
Aside
私は今、としみつの家の前でドアを開けられずにいる。いや、合鍵はお互い渡し合ってるんだけど...
やっぱ久しぶりだとめっちゃ緊張するのよ...!!
深呼吸をして、私はゆっくりドアを開けた。
「...お邪魔しまーす」
と「んー、久しぶり。」
「久しぶり、あれからずっと都合合わなくて会えてなかったもんね。」
と「うん、まじで会えて嬉しい。」
そう言いながら、私をぎゅっと優しく抱きしめてくる
いやいやいやいや...流石にそれはずるいよ!?!?!?普通に照れるんだけど!?!?!?
と「んふ、A顔赤い。」
「そりゃ赤くなるわ!」
と「めっちゃ可愛い。」
「.......いい加減離してくれないかな!?私の心臓が持たないんだけど!?」
と「はいはい、わーったよ。...もっとくっ付いてたかったな、」
一体なんなんだ、この人間は。ほんとに人間なのか?私にはしっぽと耳が見えるんだが。
「聞こえてる聞こえてる!!」
と「ふはっ、ほんと面白いわ」
「はい!もう私で遊ぶのはやめてくださいっ!」
と「悪い悪い笑 ほら、Aの好きなお菓子買っておいたから。機嫌直してくれよ笑」
「.....なら許す。」
と「...っほんと可愛いな」
「こら!遊ばない!」
と「遊んでねぇってw」
んーっ...なんて不貞腐れながら、としみつが買っておいてくれたお菓子を食べる。
ふと、としみつの方を見るとスマホをいじっていた。...かっこいいなぁ。
この人の彼女なんだ、私。...今更過ぎるけど、幸せだなあ。
ふっ、と頬が緩んでしまい、笑みが溢れた。
と「何笑ってんの笑」
それに気付いたのか、としみつも笑う。
「別になんでもないよ」
と「...ふぅん?」
あれ、少し無愛想だったかな...やらかしちゃった、?
と「ねぇ、何でも無くないでしょ?笑 俺の顔見て、何考えてたの?」
「あ、えっと...」
なにか企んでいるような顔で、じりじりとこちらに距離を詰めてくるとしみつ。
身長差や体格差もあり、圧に負けて思わず後退る私。
と「なぁ...?」
「え、ぁ」
気付いたら私は壁際に追いやられており、顔の横にはとしみつのしっかりとした腕があった。
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作者名:ぬん。 | 作成日時:2022年5月4日 21時