ciatrice ★1 ページ13
・
その日、東京ドームで毎年のイベントを終わらせて帰宅したのは、てっぺんを回る少し前。
玄関を開けると・・・あれ？
今日は、担当しているフェアがどーのこーのって言ってたから、てっきり俺よりも遅いと思ってた。
廊下から続くリビングの扉を開けると・・・電気は点いてるんだけどいない。
寝室にも行ってみるけどいない。
という事は・・・脱衣所の扉を開けると、
服を着てないAがボーっと姿見の前で突っ立ってた。
雅「A？」
そっと声を掛けたつもりだったんだけど、
ビクッと身体を揺らして急にしゃがみ込む
あ「えっ！？、あっ！もう！！ビックリさせないでよ！！」
いや、そんな怒らなくても・・・
あ「も〜！ちょっとあっち行って！変態！！」
しゃがみ込んだまま、文句を言ってるけれど、俺、Aの裸なんて何度も見てるし、何なら、色んなところみてますけど、、、
とか言うとまた怒られるから、
雅「何？今から風呂入るの？」
言いながらAと目が合って、気付いた。
Aの前に行き、俺もしゃがみ込んで、Aと目線を合わせる。
雅「何かあった？」
聞いてみると
あ「今日、フェアに音大の時の同期の子が来てたの。」
そっと前から抱きしめて、Aの髪に指を絡める。
後ろに髪を解かす様に頭を撫でるとサラサラと流れていく髪。
雅「それで？」
なるべく、Aが落ち着いて話せる様に、その動作を繰り返して。
あ「同期の子の旦那になる人が、元カレだった。」
思わず動きを止めた。
元カレって？
あ「まー君？」
雅「あ、いや、元カレって・・・」
あ「事故の時、運転してた人。」
小さな声が僅かに聞こえる。
話に聞いた事はあった。
Aが、自分の身体にコンプレックスを抱えた原因。
だからか。
Aがなんで姿見の前で突っ立ってたのか・・・
納得してしまう。
まぁ、俺としては、逆にその元カレにお礼言いたいくらいだけど。
それでも、今でも、それを引きずるくらい、Aは傷付いた。
あ「うちで結婚式挙げるんだって。恵美、あ、音大の子ね恵美って言うんだけど、恵美がどうしてもウチでしたいって言いだして・・・担当が私にって指名までされて・・・」
それって、Aにとってはキツいんじゃないの？
だからと言って、俺がAの仕事の事を色々言う訳にはいかないし。
Aも、俺の仕事の事、ほとんど何も言わない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 579人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菜菜(プロフ) - あっちゃんさん» きゃー！文章の下手さと、付箋回収してないのと、矛盾してるのがバレる！（笑）色んな意味でお恥ずかしいですが、楽しんで下さいませ(^^) (2017年8月6日 10時) (
レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - こんにちは。最初から読みたくてやって来ました。わすれてることもおおくて！じっくりと、腰をすえて読むぞー！ (2017年8月6日 8時) (レス) id: cd7b6e55f7 (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - ひろさん» ひろさん、ありがとうございます(*^^*) キュンキュン出来ただなんて…もう感激です！ｳﾌﾌ…気付きました？期待度高いでしょ？ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 71e258e047 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 菜菜ちゃん♪作家デビューおめでとう*\(^o^)/*キュンキュンする朝の風景に癒されたよー♪そして！超嬉しい！ありがとう〜。(*^o^*)／ (2016年8月18日 16時) (レス) id: fe36beb909 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菜菜
| 作成日時：2016年8月18日 11時
