40 ページ40
ーーーAーーー
泰志の蹴りが、相手の頭に届きそうになり、
慌てて、制服を引っ張る。
泰志「んだよ…」
泰志が振り返り、ちっと舌打ちして私を睨んだ。
その後ろで、鈴蘭の一人が私を覗くように一歩踏み出した。
「この女…」
顎をさすりながら、私をまじまじとみつめ、
しばらくにらめっこ。
間に挟まれた泰志は、ん？ん？と首を交互にに動かてる。
そして、鈴蘭の一人が「あ！」と私を指を差す。
「黒死蝶…っ！！！」
「え？まじ？」
泰志「…こくしちょー？」
清史「誰だそりゃ！この野郎…」
清史は私を指差す鈴蘭に、ガルルルル…と牙を向ける。
「…覚えてるよなぁ？俺のこと。」
そいつは泰清を無視して、指で上唇を引っ張り、
キラッとひかる金歯を私にみせた。
「三中の樹咲だよ。」
あ。
私は口を開けて、真顔になった。
上田に捕まるまで、
私に絡んできたやつなんて、沢山いる。
だから、そんな日もあったのかもしれない。
飛ばした歯の数なんて数えてないし。
でも、とりあえず今は、喧嘩はできない。
『何のこと？』
私はそいつを無視して、『いくよ。』と泰清に声をかけた。
「てめぇが、鬼邪高に…？」
「おもしれぇ…」
コキコキと指を鳴らしている。
やばい。
ここでやるのは武が悪い。
鈴蘭からうじゃうじゃと敵兵がでてくるもん。
そもそも、目的は楓士雄がタイマンするってだけだし。
泰清もわかってるようで、
お互いに目を合わせた。
" 撤退 ！"
そして、ばっとその場から走り出した。
「逃すかっ…」
バラバラに逃げる。
こいつらは予想通り、私を追いかけてきた。
私はバイクで来てるから、
とりあえず振り切った後、路地裏に身を潜める。
泰清は逃げられたかな…
ま、捕まってボコされてももうもう知らん。
走り去る二人を確認した後、
ため息をついて路地から出る。
そして、止めてあるバイクの方へいき、
周囲を見渡したあと、鍵を持ってバイクへダッシュした。
乗ったらこっちのもん。
そして、路地から飛び出した瞬間、
私は大きな壁にぶつかった。
トラックに当たった？ってくらいの衝撃。
どうやら人にぶつかったみたいで、
その人は、私を吹っ飛ばさないように、
身体を後ろに倒して、下になるように支えた。
「うお、、と！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 612人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななし(プロフ) - ありがとうございます。構想を練りながらなので、更新遅いですが、51話から公開しました。 (2020年2月20日 2時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーねんず(プロフ) - 凄くおもしろいです！！続きが気になります、、パスワード教えてほしいです！ (2020年2月20日 0時) (レス) id: 695e2d496c (このIDを非表示/違反報告)
ネコ.K - 続き気になります！((o(´∀｀)o))ﾜｸﾜｸ パスワード教えてください！！ (2020年2月18日 7時) (レス) id: bf25cdc74b (このIDを非表示/違反報告)
ひろちゃん(プロフ) - このお話大好きです！続きが読みたいのでパスワード教えてください☆ (2020年2月16日 15時) (レス) id: ed54dab455 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 皆さま、コメントありがとうございます(ToT)こんなに更新が遅いのに、作品を読んでくださってとても嬉しいです。なんとか、完結を迎えるよう頑張ります！ (2020年2月15日 2時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななし
| 作成日時：2020年1月9日 0時
