【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その15(夏編)

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「薪ってどのくらい集めたらいいのかな？私、炭火焼きって初めてで分かんなくて…」

網問『ある程度で大丈夫ですよ。昨日、拾ってきたものもまだあるので』

「じゃあ、持てるだけ拾おうかな」

間切『無理はしないでくださ…うぷっ』

「ま、間切さん、陸酔いされたんですか？大丈夫ですか？」

落ちている木の枝を拾いながら間切さんに近付く。海岸から少し離れた所で薪を拾っているからか、間切さんは陸酔いをしたようで顔色が悪い。

間切『だ、大丈夫です…海水を被ればなんとか…』

「網問くん、海水が入った竹筒持ってる？」

網問『ありますよ。はいどうぞ』

網問くんから竹筒を受け取り、間切さんの頭から海水をゆっくりとかけていく。
船酔いもだけど、陸酔いも大変だなぁ。生粋の海賊さんだから仕方ないのだろうけど。

間切『はぁ…申し訳ありません。ありがとうございます』

「復活しました？あ、ちょっと待ってください…顔に垂れた海水だけでも拭わないと…」

そう言いながら懐から手ぬぐいを取り出すと間切さんの頬へそっと手を伸ばした。
その瞬間、間切さんは驚いた表情を浮かべたと同時に体を後ろに傾け私の手を避けた。
彼の行動に思わず目を瞬かせてしまう。それを見た網問くんは『ぶふっ！』と吹き出していた。
ま、まぁ急に顔を触られそうになったら避けちゃうよね、そりゃそうか…申し訳ないことしたな。

「えっと…ご、ごめんなさい…急に触られそうになったらびっくりしちゃいますよね」

行き場を失った手は宙を浮き、そっと下へと降りて行く。しかし不意に手首をガっと掴まれ、驚きのあまり肩をビクリと揺らし下に向けていた目線を目の前の彼へと向けた。
間切さんも何故か驚いた様子で掴んだ私の手首を見ていた。

間切『あ…いえ、その…す、すみません…少し驚いただけですので…だから、その…』

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