◎15-12 ページ14
でも、雑渡さんから気を失っている彼女を受け取った時の彼のあの表情は今までとは明らかに違っていた。
それを感じ取ったのは僕だけだろう。
目を細め、悲しさや寂しさを宿し、愛おしそうに彼女を見つめるあの瞳。
ああ...この人もまた彼女を想っているんだろう。
そう思うと胸の辺りがぎゅっと苦しくなると同時に、腹の奥底で黒いモヤが渦巻く。嫉妬するなんて子供みたいだな。
「...僕が最初にAさんと出会ったんだけどなぁ」
子供だと笑われてもいい。この感情は抑えきれない。
不意に思い出すのは、彼女を見つけたあの日。
一目惚れなんて一時の気の迷いかもしれないと思った時もあったけど、今でも彼女に対してのこの気持ちが薄れることがない。むしろ強くなっている。
この医務室に居られるのも僕の特権。関係の無い人は居座ったらいけないからね。
このまま何処かに連れ去り僕だけのものにしたい。
その声も、仕草も、眼差しも、優しさも...全部僕だけのモノだったら良かったのに...なんて、我ながら危ない思考だな。
『伊作くんは名前の通り人を導いてくれる』
先程の彼女の言葉が頭を反芻する。
僕は彼女が思っているような良い人間じゃない。嫌悪だって抱く時もあるし、こうして嫉妬に駆られて自分の感情すら操れない時がある。綺麗な心のままではこの時代で生きていけない。
いずれ、僕はこの手で人を殺める日が来るだろう。それは僕の精神に反するものだけど、いざとなれば仕方のないこと。そう割り切れるまで何年もかかった。
今でも少しだけ本当にそれでいいのかと自分に問いかける時もある。
つくづく思う。自分は本当に忍に向いていないんだと。
でも今は大切なものを守る為なら何だって出来る気がする。
そう思わせてくれたのはこの学園の皆、先生方、そして...彼女のおかげだ。
隣で眠る彼女の細く長い指に自分の指を絡ませ優しく握った。
「...僕は君のことが好きだよ」
いつの日か君のその向日葵みたいに眩しい笑顔を僕だけに見せてくれる日が来るだろうか。
例えそうであってもそうでなくても、僕が彼女を好きでいることくらいは許されるだろう。
「...君がたとえ、他の人を好きになっても僕の気持ちは変わらないから」
そうなった時は、君の一番の理解者であり友人であることを願っておくことにしよう。
そう思いながら隣で心地良さそうに眠る彼女を朝まで見つめていた。
伊作 side end
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のんさん(プロフ) - りっかさん» りょーかい！探して見る👀👀 (2023年1月17日 16時) (
レス) id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - のんさんさん» アイコンは忍たまの30期の画像にしてる(した)〜名前はりっか、ricca7759どっちかで検索したら出てくるかな🤔 (2023年1月17日 11時) (レス) id: 478fa1c1b9 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - りっかさん» うそーーん！鍵ちゃうよーー！共通の人見つけれんかなぁwりっかちはアイコンと名前なにー?? (2023年1月16日 20時) (レス) id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - のんさんさん» のんちゃん見つからない！www鍵垢？ (2023年1月16日 18時) (レス) id: 478fa1c1b9 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - りっかさん» わーいぃぃ！www 私の垢教えようか...！のんたんって検索して、シナモンのアイコン！プロフ見たら5/10 って書いてる！守一郎がいたら完璧にそれだ！ww (2023年1月16日 16時) (レス) @page48 id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りっか | 作成日時：2022年11月5日 11時
