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伊作『君が目を覚ますまで、本当は医務室の前にみんなが居たんだけど騒がしくなりそうだったから僕が追い返したんだ。…それでも、乱太郎、きり丸、しんベヱは頑なに帰ろうとしなかったよ』
「そっか…3人に悪いことしちゃったな…明日謝らないと…」
3人の泣き顔が頭に浮かんで来る。
やっぱりあの時無理をしてでも戻るべきだったかな…そうしたら、先生達や上級生達とも合流出来たかもしれないし…馬鹿なことしちゃったなぁ。
結局みんなに迷惑かけてるし意味ないじゃん。
そう思うと口からは盛大な溜め息が零れる。
それと同時に私の頭に何かが触れた。それが伊作くんの手だと気付くのに時間は掛からなかった。
伊作『Aさんの判断は正しかったと僕は思う。だからもう気にしないでいいさ』
髪を梳く様に優しく頭を撫でられながら、私が欲しかった言葉を的確にくれる彼に思わず頬が緩む。
「伊作くんと話してると何だか安心する。名前の通り、人を導いてくれるっていうか…」
伊作『名前の通り?』
何気なく発した私の言葉に首を傾げる彼。
「伊作くんの親御さんがどんな思いや願いで名前を付けたのか分からないけれど、伊作くんの【伊】っていう漢字は人を導くっていう意味があるんだよ。だからって訳じゃないけど、伊作くんは私の欲しい言葉を的確にくれる時が多いから凄いなって…そう思っただけ」
伊作『へぇ…そうなんだ。Aさんの役に少しでも立てているなら嬉しいことこの上ないな』
言葉とは裏腹に伊作くんの声は何処か悲しげで寂しげで…嬉しいという感情はあまり感じ取れなかった。
気に障ったことを言っただろうかと恐る恐る彼の方へと顔を向ける。
彼は私が顔を動かしたと分かると伏せていた目を私へと向けにっこりと笑った。
それはとっても綺麗な笑顔。張り付けたような笑みに違和感を覚えたが深く追求はしない方が良いと直感し開きかけた口を閉ざした。
その後は私が眠くなるまで他愛もない会話をしてくれた伊作くん。
いつの間にか私は夢の中へと誘われて行った。
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のんさん(プロフ) - りっかさん» りょーかい!探して見る👀👀 (2023年1月17日 16時) (レス) id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - のんさんさん» アイコンは忍たまの30期の画像にしてる(した)〜名前はりっか、ricca7759どっちかで検索したら出てくるかな🤔 (2023年1月17日 11時) (レス) id: 478fa1c1b9 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - りっかさん» うそーーん!鍵ちゃうよーー!共通の人見つけれんかなぁwりっかちはアイコンと名前なにー?? (2023年1月16日 20時) (レス) id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - のんさんさん» のんちゃん見つからない!www鍵垢? (2023年1月16日 18時) (レス) id: 478fa1c1b9 (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - りっかさん» わーいぃぃ!www 私の垢教えようか...!のんたんって検索して、シナモンのアイコン!プロフ見たら5/10 って書いてる!守一郎がいたら完璧にそれだ!ww (2023年1月16日 16時) (レス) @page48 id: fe8741111e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年11月5日 11時