検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:17,988 hit

明日、世界が終わるとして ページ6














大丈夫だよ、矢花






すべてのものはやがて終わる。


















そう思いながら月が照らす世界を端から端まで見つめる。




こんなホテルに泊まるのはいつぶりだろうか

小学生の頃に行ったハワイ旅行まで遡るかもしれない




絵画に詳しくはないけど、こんな絵があったら高くはないだろうな…

普通の夜景。綺麗だけど、綺麗すぎる。
















俺の知っている世界は、こんなに愛せるものじゃない



















「…、愛したかったな」







白「…」













ソファの下で小さくなった矢花はじっとコップを見つめていた。











「ねぇ、矢花?」











名前を呼べば初めて頭を動かして、ゆっくりこっちを向く。


長い前髪のせいでよくは見えないけど泣いているような顔をしていた。












「お前だけだよ」











俺が愛せたものは。








ありふれた曲が、ありふれた小説がいうように、


僕が愛した君が愛した僕を愛す


そんなことが出来るなら教えてよ。














矢花、






俺のこと愛してる?



















白「、ふふ…」










「何笑ってんの」









白「幸せだなぁ…って思って、」








「…」







白「人間って死ぬときはひとりなんだよ」









そう言って残っていた水を飲み干す。



俺は矢花に体を向けたまま頭は何処かへ行ってしまったようだった。




“ひとり”




そう言った矢花の声が何度も何度も俺の心を刺す

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
87人がお気に入り
設定タグ:7MEN侍 , 病系
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アイバ | 作成日時:2022年1月22日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。