急にネタを替えさせんといて!by私 ページ40
「出会ったついでに、取材していいですか?」
貴「『ついで』って…他に言葉はないんか?」
「思いついたのが、それだったんで」
急な思い付きを快く受け入れてくれたコイさんの広報さんが、部屋を用意してくれた。
ホンマにありがとうございます!
時間もないし、早速インタビューや!
「では、広島に移籍したのは、監督が怖いからですか?」
貴「違う」
「じゃあ、弄られるのがイヤだから?」
貴「違う」
「じゃあ、新井さんと間違えられてイヤになったから?」
貴「違うわ。てか、『じゃあ』ってなんじゃ?」
お兄さんは、怒り気味というか、呆れてる。
貴「お前さんは、あっさりとるな。アイドルって言うから、もっとはじけとるかと思ってたわ」
いやいや、アイドルじゃないっす。
「アイドルは《タイガースガール》で、私はただの広報ですから」
貴「でも、お前さんの方が、グッズも写真も多いやろ」
おおぅ…痛いトコ突かれた。
確かに、《タイガースガール》よりも色々と優遇されてるけど…。
「…何でそんなこと知ってるんですか?」
貴「ファンやから、何でも知っとるわ」
ファンって、何やねん。
貴「ちなみに、ファンクラブにも入っとる」
ファンクラブって、何やねん。
それってさ、さっき言ってた『情報網』とかと関係あんのかね?
ツッコミどころがありすぎて、どーしていいのか分からん。
でも、言えることは、ただ1つ。
「聞かなかったことにします」
――バァンッ!――
突然、ドアが開いた。
監「ファンクラブって何や?!」
振り向いたら、仁王立ちの監督がおった。
予想もせぇへんかったから、また出てしまった。
「えぇ、パピー?!」
貴「ぶふっ!」
…あ、お兄さんが吹き出した。
それを見た監督はズカズカ近づいて、お兄さんの肩と肩を組む。
「聞きたいことがある。向こうで話そうか」
貴「えぇ、ちょ…」
笑ってんのに眼が笑ってない監督に連れられて、ビビってるお兄さんは強制退場させられた。
「ちょ、パピー、私…」
監「何や?」
『記事を書きたいんですけど…』って言いたかってんけど、あの眼で見られたら何も言えねぇ。
「何もないっす」
監「そうか」
――バタンッ!――
独りになったから、ここ数分の出来事を整理してみた。
…収穫は、訳の分からんファンクラブだけ。
ロクな質問せぇへんかったからなぁ…もーっ!
今日のネタ、スライリーさんにするしかないか。
扱い方がよー分からんから、トラッキーさんと一緒に載ってもらお。
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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです! 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています! (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Quintet | 作成日時:2016年10月4日 15時