不思議な大和さんby私 ページ25
「シェアしましょうね!」
頼んだのは、フルーツソースのパンケーキと、チーズオムレツ。
匂いからして、めっちゃ美味しそう!
取り皿をもらって、2人揃ってまずはオムレツ。
少し切るだけで、チーズがでろでろーんって…。
語彙力がないのは申し訳ないけど、ホンマにそーやねん。
「「いただきます」」
口に入れた瞬間、溶けるし、めっちゃふわふわしてる!
どう表したら分からんくて、ちっちゃい子みたいに手足をバタバタさせるしかない。
これは、パンケーキも期待できる!
ソースがたっぷりかかった1枚を、先にお皿に取る。
大「味、教えて」
目の前の大和さんは、自分のを取ったきり、私をずっと見てる。
さすがにまるまる1枚口に入れられへんから、それを小さく切って口に入れた。
「ふんわりとしてて、バターがいい引き立て役です。あと、ソースがすっごくベリーです。総括、美味しいです!」
大「そっか、よかった」
大和さんは笑うと、やっと食べた。
◆◇◆
結局晩ごはんも、大和さんに奢ってもらった。
ホテルに帰る前に、港町を散策する。
潮の香りもいいし、夜景もめっちゃキレイ。
「こういうトコ歩くの、人生初です」
大「へぇー。そうなんだ」
「だから、大和さんが初めての人になります」
大和さんは驚いた顔をしたけど、すぐに笑う。
「言い方がおかしい。誤解招くから」
どこがどう誤解を招くん?
大「…でも、嬉しいわ」
何やそれ。
誤解されるから嬉しいんか、誤解と嬉しいは別なんか。
相手が何考えてるんか、くみ取るん苦手やから分からん。
「今日の大和さんは、おかしいです」
大「そうだな」
言ったんは自分やけど、即行でそんな返事がくるとは思わんかった。
大「Aちゃんと一緒だから」
え…?
原因は私?
何でなん?!
「わ、私、何かしましたか?!」
立ち止まると、大和さんも遅れて足を止めた。
大「何にもしてない」
「じゃあ、何で…」
大「息抜き出来た?」
「話を逸らさないでください」
大「いいから答えて」
大和さんの手が私の肩を叩いて、そのまま抱えられて歩くように誘導される。
「ええ、はい。めっちゃ楽しかったです」
大「俺も。だから、おかしいんだ」
「大和さん?」
顔を見ようにも、密着してて見えへん。
大「…次、誘ったら、また付き合ってくれる?」
聞こえる声が、ちょっとだけ低くなった。
「私でよければ、いつでも」
大「ありがと」
大和さんの手に力が入った。
…なんでやろ。
何かモヤモヤする。
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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです! 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています! (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Quintet | 作成日時:2016年10月4日 15時